こだわりのキッチンがLDKの主役!

妻の妊娠をきっかけに家を探し始めたという柏原さん。以前は三軒茶屋駅近くの借家に住んでいたことから、同じ世田谷区内を希望していた。いくつかの物件を内見したが、ある新築の建売住宅を見て、違和感を感じながら家に帰る途中、たまたま通りかかったのが今のマンションだった。「緑が多いし敷地も建物もゆったりとしていて、ここなら住みたいって思ったんです」と妻。その１週間後に売り物件が出て、ほぼ即決で購入を決めた。ちょうど大規模修繕が行われたばかりだったのもタイミングが良かった。

環境の良さを素直に生かしたプラン

リノベーションはネットで施工事例を見て「シンプルで女性らしいのにカッコよさもある。ここなら自分の希望を形にしてくれそう」と直感したという空間社に依頼した。結婚前はカフェに勤めていた妻が最もこだわったのがキッチン。エイジングでいい風合いに仕上げた羽目板が特徴的で、収納や動線についても隅々まで考えられているので使い勝手も抜群にいい。

床には幅広のオークフローリングを採用。キッチンとの相性も良く、入居して１年未満とは思えないほど落ち着いた雰囲気を醸し出している。しかも妻は妊娠中に打ち合わせをこなし、出産直後に引っ越しというハードスケジュールだったというから驚く。「朝、ケヤキの木を見ながらダイニングで食事をしていると幸せな気持ちになります」。環境のよさや窓の多さを素直に生かし、程よいボリュームで自分の好きなものを取り入れた、バランスのよいリノベーションと言えるだろう。（写真：koji yamada）