経年変化が「味」になる。ジーンズのように育てる住まい
EcoDeco(エコデコ) (設計)
DATA
間取り図
「暮らすほど味を感じる住まいにしたい」、「多彩な家具や雑貨たちをうまくまとめてくれる空間をつくりたい」というご夫妻の思いを実現した“ジーンズのような住まい”。アートを楽しむアトリエ、アンティーク雑貨、骨董などご夫妻の多彩な趣味を包み込む住まいが完成しました。
長く住み続けたときにこそ心地よさを感じる提案を
素材にこだわり経年変化が「味」になる
「ジーンズのような住まい」というコンセプトをもとに、「良いものは経年劣化しない」というご主人のこだわりと、「全体のバランスとか調和がとれていること」という奥様の良い空間に対する想いが溶け合った住まい。自分達でつくった住まいで暮らしたいというご夫妻の思いは、内装や家具からも伝わってきます。家を「服=ジーンズ」にたとえ、使い込むほどに味わいを増す、床や壁など細部まで素材にこだわりました。内装だけでなく、家具はリビングのベンチと棚以外は全て、前の家から持ってきたものだとか。それらと馴染むように壁や扉の色を選び、うまく調和しているのも味わいに繋がっています。
あえて「未完成」のアトリエに夢が膨らむ
ご主人の希望であった絵を描くためのアトリエ。特に希望はなかったということですが、「絵の具で壁が汚れてもいいじゃないですか。子供部屋にする時に壁を塗ることにしたらどうでしょう。絵の具の汚れが年月とともにいい感じになっていくと思いますよ。だから、今は完成させないほうがいいのでは?」というEcoDecoさんからのアドバイスで、暮らしながら完成させていく「発展途上」のアトリエが完成しました。未完成だからこそ夢が膨らむ楽しい空間です。
リノベりす編集部コメント
モノと真摯に向き合い、大切に育てていくという姿勢が、住まいづくりにおいても表現されています。お二人の温かな思いがかたちとなり、より豊かに味わい深く住まいが育っていくのが楽しみです。愛着のあるものを大切に活かしていく姿勢はぜひ参考にしたいところです。