アパレルショップのような空間でシングルライフを満喫
SHUKEN Re(シュウケンアールイー) (設計・施工)
LDKは躯体現しの壁面、黒い天井、ステンレス製キッチンを合わせてクールな印象。K邸は最上階ということもあり断熱性の確保が必須なことから、天井は下地ボードを増し張りし、塗装で仕上げてある
DATA
間取り図
シングルの自分に手頃な広さで日当たりのいい家に住みたいと、それまで住んだ集合住宅からの転居を考えたKさん。この物件はネットで見つけ、ピンと来たそうだ。「築年数が古いけど、居室はほぼ正方形なのでリノベしやすそうだなと。最上階で広いバルコニーがあるのも良かった」（Kさん）。
購入を決めてリノベーション業者を探す段になり、売買を請け負った不動産会社の担当がすすめてくれたのがSHUKENだったという。「予算や好みの仕上げなどをあれこれ話し、地元千葉で条件に合った信頼性の高いところというと、この会社だと。HPをチェックしたり、『リライフプラス』の掲載記事を読むなどして納得。相見積もりや交渉ごとが自分は苦手ということもありますが、良さを直感して電話し、依頼することにとなりました」
造作クロゼットコンクリート打ち放し…。理想の空間を手にする
Kさんは、2LDKを大きなLDK＋必要な生活空間に変更したいと考え、さらにウォークインクロゼットの設置もリクエストした。「まずはSHUKENさんに現場に来てもらい、どの壁が撤去できるかなどを判断、次の打ち合わせでプランが提示され、その後床材などを選んでいく、という感じで進行がスムーズでした」。
工期1か月半ののち、開放感いっぱいのLDKと、空間を有効活用した水回りと寝室、ウォークインクロゼットが誕生した。LDKは一部躯体を剥き出しにしたワイルドな仕様。クロゼットは既製品を使わず、すべて造作した。住まい全体が、都会的なアパレルショップといった印象だ。
「僕はバブル時代に憧れのような気持ちがあり、躯体を露出させることで、当時多く誕生したコンクリート打ち放しを疑似体験している感じ（笑）。思いどおりの住まいが実現できました」。勤めからの帰宅は夜遅いKさんだが、玄関を開けると大好きな空間と愛猫グーグーが迎えてくれる。「何よりホッとします。休日も、これまでより家で過ごす時間が増えました」。
撮影／中村風詩人
造作家具も自社製作だからよくばりなリノベーションが実現
ガジュマルや多肉植物など、様々な植物を育てるのが趣味というKさん。水やりや日当たりのいい場所への移動など、細かく世話するのが日課だ。「大きく育てたいですね。枯らしたら負けた気がする（笑）」
リノベ前は、玄関を入るとすぐにDKの壁で仕切られて狭苦しい印象だったそう。新たにワンルームにしたことで動きやすく、視界も広がった。玄関ドアは壁と同色にして、目立たない工夫されている
キッチンから見たリビングは、露出させた梁が横切り、ワイルドそのもの。センスよくグリーンが配されていて、程よく柔らかい雰囲気もある。梁にある文字は建物の建築時に書かれたもので、あえて残して個性とした。
壁面を利用したオープンな玄関収納。壁自体がくぼんだ位置にあるため、ラフに使えて靴以外のものも収納している
トイレは洗面・脱衣室と同じ空間に収め、省スペース化を図った
洗面ボウルは多用途に使える病院用流しに。洗濯機の奥がバスルーム
寝室はベッドだけで、家具は一切なし。隣のウォークインクロゼットのスペースを広く取るために割り切ったプランに。通気性のために壁上部をあけてある
落ち着きある寝室では、愛猫のグーグーものんびり
クロゼットはあえて独立させ、衣類一式を収納。「アパレル系の仕事に就く友人がユニットを考えてくれました。使いやすく、造作は細部まで精巧な仕上がり」（Kさん）
キッチン部分は床を10㎝ほど上げている。床面を上げることで、配管の融通を利かせやすくした。リビングと領域が視覚的に分かれ、ワンルームにメリハリも出た
寝室を収めた白い壁面が、南に向かって斜めのラインを描いている点に注目。玄関ドアを入ったときに視界がワイドに開け、より広く感じさせる効果を生む
ビフォー・アフター
MATERIAL
＊玄関
床：モルタル
壁：クロス
天井：塗装（以下同）
＊リビング
床：ナラフローリング
壁：躯体現し、クロス
＊キッチン、WIC、サニタリー
床：フロアタイル
壁、天井：クロス
（キッチンのみ天井は塗装）
＊寝室
床：ナラフローリング
壁、天井：クロス
INSTRUMENTS
＊キッチン
サンワカンパニー
＊サニタリー
ユニットバス、洗面ボウル：TOTO
トイレ：パナソニック
洗面水栓：カクダイ
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