造作のダイニングテーブルを主役に。格子戸・漆喰、和の意匠が生きるリノベーション
水雅(すいが) (設計・施工)
DATA
「大工×技術」人の心に寄り添った家をつくる
さまざまな木のテクスチャーを空間に重ねて
夫妻のあたたかい雰囲気にピッタリの、大きなダイニングテーブルを主役としたマンションリノベーション。LDKに足を踏み入れると、まず目に入るのは、趣きのある茶褐色のグラデーションが美しいテーブルとベンチ。自分仕様にオーダーしたテーブルのあるダイニングは、この家の中で最も大切な、居心地のよい場所になりました。やわらかな自然光が入り、素材の風合いをさらに印象付けています。
天井には、少し赤みがかった色調の化粧梁を規則正しく配し、洗練された雰囲気ながらウッディーな空間に。深みのあるフローリングを床に張り、建具には個性的なデザインの障子を設えました。多様な木の色合いが織りなす、心やすらぐ住まいです。
シンプルな室内を和の意匠でアップデート
自然な木の色と白で構成されたシンプルな空間は、和の要素をポイントに加え、和モダンスタイルにコーディネートしています。LDKの一角に小上がりの畳スペースを設え、ゆっくりくつろげる和の空間に。壁は日本で昔から用いられてきた、天然素材の漆喰塗りで仕上げました。
玄関とLDKの間仕切りには、伝統的な格子戸を選択。通風や採光に優れたスクエアなデザインで、空間を程よく仕切り、ベランダからの光を玄関まで届けます。対照的に左手の壁にはアーチ型の開口を設けました。奥には飾り棚として、丸窓をモチーフにした家具を置き、柔らかさをプラス。直線的なラインとのコントラストが美しい、印象的な空間に。
MATERIAL
床フローリング:ブラックウォルナット
建具:合板、ウォルナット色塗装(障子) スプルス(格子戸)
壁・天井:スイス漆喰/オガファーザー
造作:ウォルナット(テレビボード、玄関収納、和室立上り、キッチン家具)
部分:レッドシダー、オスモカラー(シーダー)塗装(ルーバー/テーブル/ベンチ)
INSTRUMENTS
テレビボード・玄関収納・和室立上り・キッチン家具:造作
リノベりす編集部コメント
大きなダイニングテーブルは、夫妻の要望のひとつだったそうです。木の色の濃淡と、しっかりとした佇まいが魅力ですよね。ぬくもりいっぱいの部屋と、和モダンの絶妙なミックス感が美しく、インテリアのお手本にしたいです。