17/12/28 10:00 投稿
《ようこそ!リノベの先輩(3)》愛犬のために37平米の平屋をリノベ
リノベーション体験談
ニュースサイト「日刊Sumai」の人気ライターでもあるkatiさんの工夫いっぱいの平屋のヒストリーをご紹介。
photo kazashito nakamura
text atsuko tanaka
物件価格 780万円
工事費 485万円(税・設計料込み 外構・施主支給分含む)
東京都立川市 鈴木邸
夫61歳 妻50歳
築年数 推定築50年以上
敷地面積 100.00平米
延床面積 37.65平米
設計:施主 施工:マエダ建装
愛犬との快適ライフを求めてコンパクトな平屋をリノベ!
↓
「毎日、本当に大変なんですよー」。3年ぶりの取材でお目にかかる妻は、開口一番こう話す。何が大変かというと、隣にぴったりと寄り添う巨大な愛犬ボッサとの暮らしであることは、ひと目で分かった。
以前も同じ立川市内の中古一戸建てをリノベして住んでいた夫妻は、前々から大型犬を飼いたいと思っていた。自分たちの年齢と体力を考えれば今でしょ!と、実現したのが約2年前のことだ。「すごくかわいいのですが、想像以上にやんちゃで階段の上り下り回数が激増。大きく成長するにつれ双方の将来が不安になり、平屋への住み替えを検討することにしたん
です」と妻は振り返る。ネットで探して出合ったのは、建築基準法上の接道がない再建築不可物件だった。だからリノべして住む以外の選択肢はなく、価格も当然安い。売り値は1280万円だったそうだが、本気で買う意思を示したら、最終的には780万円まで大幅ダウン! しかし「延床面積は37平米台と、以前の半分の広さ。でも壁を抜いてワンルームにすれば広々とするし、ボッサにもよく目が届く。ロフトもつくれば何とか住めるかなと」(夫)。
問題は大量のモノの処分。「レトロな雑貨大好き、無意味なモノたち大歓迎! という暮らしだったので断捨離は本当に過酷でした」(妻)。リノベは愛犬との暮らしがきっかけだったが、妻が、ライターとして小社の運営するニュースサイト「日刊Sumai」に寄せた文章によれば「体力や気力のあるうちに自分の家と持ち物のダウンサイジングする良い機会」とも。
夫妻自ら図面を引き、ロフトや半屋外空間の設置などで床面積以上の広さを獲得。「私たちにとってリノベは工夫しがいがあり、面白い。これからも必要に応じてやると思います」と夫妻。その時をまた楽しみに!
鈴木さん夫妻の家ヒストリー
1995 結婚♥
1996〜2005 武蔵小金井時代
JR武蔵小金井駅から近い中古マンションを購入と同時にリフォーム。間取りや老朽化に不満を感じ、当時としては珍しいワンルーム仕様にリノベ。好みの内装を施して心地よく暮らしていた。
2006.06〜2016.04 立川時代 part 1
マンションにしばらく住んでみて、立体的な空間に住んでみたくなり、立川駅から徒歩圏内、汚れのひどい古家付き土地を購入。設計および塗装や床張りなどできることはすべてDIYで行った。
2016.04〜 立川時代 part 2
憧れの大型犬を飼い始めたが、階段があると飼育が大変で、同じ立川市内で平屋を探す。再建築不可だがリノベーションはOKの中古物件を購入、大胆に変更して2人+1匹で暮らす。
【KITCHEN】キッチンは前の家から移設した。本体のみのシンプルな仕様なので、あまり難しくなかったそう。壁に掛けられたラックは、以前から憧れていたツェツェ・アソシエの「インディアン・キッチンラック」。普段づかいの食器や調理道具を 見せながら収納できるすぐれもの
鈴木夫妻へのQ&A
Q1.狭小平屋のメリット、デメリットは?
A.「メリットは家事が格段にラクになること! イタズラ好きなボッサを追いかけて階段を上り下りし
ないで済むのも大助かり」(妻)。「逆に、ボッサがくっついてきて1人になりにくいのが困った点(笑)。ロフトが役立っています」(夫)
Q2.今回のリノベで特に使って良かったモノは?
A.「天井に貼った石膏ボード・ジプトーン。クロスや塗装などの仕上げが不要で、コストも工期もメリットあり」(夫)。「汚れにくくて丈夫な床材・ボロンは質感も良く、ペットのいるお宅にはぴったりだと思います」(妻)
Q3.今後どんな風に暮らしたい?
A.「外構や庭をちゃんと整備したい。もっか繁殖力の強いクラピアを植えていて、一面青々とした庭
になる予定。その上でボッサを遊ばせたい」(夫)。「苦労の末手に入れた平屋の快適さを損なわないよう、常に工夫しながら楽しみたいですね」(妻)
リライフプラスvol.24掲載
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