モールテックスの造作ベンチでフレキシブルに暮らす。ワンルームでも心地よい距離感をリノベで実現
nu(エヌ・ユー)リノベーション (設計・施工)
DATA
間取り図
住む人の数だけある価値観と想いを、リノベーションでカタチに
ワンルームに暮らすプランに心惹かれて
築37年になる港区のマンションに暮らすSさん夫妻。システムキッチンのコンロが不調になったため、いくつかの会社にキッチン本体の取り換えを相談したところ、キッチンの工事にともなってさまざまな箇所の改修も必要であることが判明。どうせなら、とフルリノベーションに舵を切ることにしました。
「年齢的にもライフスタイルが落ち着いてきた時期だったので、思い切って全体的にリノベーションするのもありなんじゃない?と考え始めるようになりました」と夫。
リノベーションの依頼先は専門誌の中から4~5社程に相談。提案されたプランの中には、ある程度予想のできるものもいくつかあった中、nu(エヌ・ユー)リノベーションが提案した、66㎡をワンルームとして使うという思い切ったプランには意表をつかれたといいます。「私たちには考えつかないような間取りで。プランを見た瞬間にキュンときたのを覚えています!」と妻。思いもよらないプランに魅了され、そのままnu(エヌ・ユー)に設計・施工を依頼することに。
モールテックスのベンチが家の起点に
S邸のコアとなっているのが、玄関とLDKの間にあるモールテックスで造作したベンチ。夫用のワークデスクや収納とフレキシブルに使えるベンチは、現在は植物を置いたり、荷物の一時置き場として活用しているそうですが、意外な使い方もできるのだとか。「抜け感を出したくて、玄関土間側の座面の下を空洞にしていただいたんですが、お酒の瓶がシンデレラフィットで!そのつもりで計画したわけではなかったんですが、今は買い置きのお酒をディスプレイするように仕舞っています」と妻。
ベンチのまわりはサイザル麻のカーペットを採用。LDKの床と素材を変えて空間を切り分けました。造作ベンチの一角につくったワークデスクは主に夫が過ごす場所。リモートワーク中はここで仕事をしたり、玄関土間に置いたキャンプチェアで息抜きしたりと、その時々の気分に合わせて過ごす場所を自由に変えていると言います。
お互いリモートワークが多く一日中ワンルームで過ごすことも多いというSさん夫妻。このベンチが緩衝材となり程よい距離感が保てるためストレスはないといいます。同じ空間にいながら「お互い好きなように選択し、好きなように過ごす」ことができる。Sさん夫妻の価値観を反映したような、風通しのよい住まいに生まれ変わりました。
MATERIAL
床:磁器質タイル(LD、ベッドスペース一部)、サイザル麻(造作ベンチまわり)
ベンチ:モールテックス
INSTRUMENTS
キッチン:造作
ベンチ:造作
リノベりす編集部コメント
ワンルームながら、座ると視線を遮ってくれる腰壁によって適度な距離感を取れるのがいいですね。4.8Mのキッチンは二人で料理をするときもスムーズに作業ができそうです。