18/10/14 20:15 投稿
知っているようで知らない!リノベ用語集(間取り・インテリア編)
リノベーション・ゼミナール
ネットや雑誌でなんとなく目にしたことのある用語、正しく理解していますか?リノベするなら最低限知っておきたいキーワードを集めました。間取り・インテリア編です。
text atsuko tanaka
仕上げ面を手前に出した壁。「壁に梁などの出っ張りがある場合、面をフラットにするために『壁を15㎝ふかす』、などと使います。『壁をふかしてエアコンを中に埋め込む』とか」(青木さん)。「見た目を整えるため、余分に膨ませることを『ふかす』といいます。左の写真のように出窓をすっきりさせるためにフレーミングした壁をふかし、カッコよく見せる方法も」(石井さん)。
ベランダに近い窓寄り部分の床を、タイルやモルタルで仕上げたスペース。「内外の中間領域として多用途に使えます。水気をともなうもの、例えば室内干しや、雨天時に外の植物を避難させるのにも便利」(石井さん)。「タイルなどは蓄熱性があるので、日当たりのいい場所だと、冬場ポカポカに」(青木さん)。なお、インナーテラスをアクリル板などで囲うと、サンルームになる。
文字通り、天井から吊る収納。大部分はキッチンに採用される。「部屋の中心あたりに梁がある場合は、そこをオープンキッチンにし、梁の下に低めの吊り棚をつける手法はよくあります。梁が目立たなくなる点がメリット」(石井さん)。より活用しやすくするため、システムキッチンでは電動昇降式なども用意されている。「地震の揺れに備え、重量は気をつけたい点です」(同氏)。
キッチンの一部に、あるいはキッチンに隣接して設けられる食品の収納スペース。食品庫。「部屋にするほど広くなくても、空間に多少足を踏み入れる余裕があれば、パントリーに充てるケースが増えました」(青木さん)。「食品だけでなく、冷蔵庫や家電類もパントリーにすっぽりと入れたいと望むお施主さんも。対面から見た場合、生活感が抑えられてスマートです」(石井さん)。
在来工法(造作)による浴室。「現場で防水層をつくり、タイルや石などを貼って仕上げる方法。形状の自由度が大きいのが魅力ですが、万が一水漏れが起きたら致命的。マンションではユニットバスのみOKという物件も多いです」(青木さん)。ユニットバスは床と壁のつなぎ目が一体化された工業製品で、防水面はかなり安全。「少しでも自由度を追求したいなら、壁の半分から下がユニット化されたハーフユニットを使う手も」(同氏)。
躯体(構造体)のコンクリートをむきだしにし、シンプルで武骨なインテリアを演出する手法、状態。「リノベの際、あえて墨出し(建物の建設時に書かれた、基準線や位置を示すための印や文字)をそのまま残し、インテリアとするケースも」(青木さん)。「躯体現しは、どうしても断熱性が劣るので、最上階や角部屋は避けたほうが無難。あと音が響き過ぎるので、音に敏感な人は要注意。逆にメリットと感じる人もいるかもしれませんが」(石井さん)。
おもに板材の総称。床や壁、天井といった面の部分をつくる際に用いられる。建築物の強度を発揮させるために使用する面材は、特に「構造用面材」といい、構造用合板、OSBボード、ダイライトなどが挙げられる。「キッチンや洗面化粧台の表面材はよく扉材と呼ばれるけど、これも正しくは面材。種類はメラミン、突き板、オレフィンシートなどがあります」(石井さん)。
壁と床の取り合い部に設ける部材。「もともと、腰壁(ベースボード)とともに、土足で暮らす欧米で生まれた傷み防止の部材。日本では、壁クロスの端をカバーするのに有効ですが、塗装の場合は幅木がなくても何ら問題ない」(石井さん)。「日本も掃除機をかける暮らしが主流なので、その意味では傷み防止になります」(青木さん)。材質は、木材のほか、タイルや石材を使うことも。
石井 健さん
1969年福岡県生まれ。2001年よりブルースタジオに在籍し、現在執行役員を務める。リノベーションの創生期からおもに個人宅の物件を手掛け、1000件以上の実績を重ねる
青木律典さん
1973年神奈川県生まれ。デザインライフ設計室代表。一級建築士、インテリアコーディネーター、FP、公認ホームインスペクター、住宅ローンアドバイザーなど幅広い資格を持つ
<リライフプラスvol.25掲載>
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