ヴィンテージマンションで渋カッコよく暮らす – circle –
DATA
最寄駅から徒歩2分という好立地と丸窓が特徴の築37 年の中古マンションを購入し、全面リノベーションすることにしたYさんご夫婦。「渋カッコよく暮らす!」をコンセプトに様々な素材を組み合わせた楽しい住まいを計画した。もともとヴィンテージ雑貨や本など趣味の物をたくさん持っていたので、それらをどうレイアウトするかがプランの鍵だった。
躯体現しの仕上げでワイルドな空間へ
当初から要望していた躯体現しの壁面と既存のコンクリートブロック壁はインテリアの一部として残し、床材は濃淡の木目が特徴的で美しいミモザの無垢フローリングを採用。建築の構造材として使われるOSB 合板もTV まわりの壁面に使用した。
サニタリー空間とクローク以外は扉をつけず、古材の足場板を使用したオープン棚でゆるく空間を区切るのみ。これも50㎡という限られた空間に、ふたりの好きなものをなるべくたくさん飾るための工夫である。玄関収納もあえてオープン棚にして靴と共にコレクションスペースにした。生活感が出やすい細々したものが多いキッチンは基本的に隠す収納とし、LDK をすっきりさせている。トイレや洗面室などの一部壁は、珪藻土やご自分たちの好きなカラーでDIY 塗装をした。古い建物が持つ個性を活かした空間はふたりのコレクションをより味わい深く感じさせてくれる。
ヴィンテージマンションならではの丸窓が、LDK のアクセントに。リノベーションだからこそ実現できた「渋カッコよい」空間。
解体中に現れたコンクリートブロック壁。Yさんの好みに合いそうだったので、この壁はそのまま残して塗装。意匠として活かすことにした。
白く塗装されたコンクリートブロック壁とミモザの無垢フローリングが見事にマッチ。リビングへつながる廊下はブックカフェのような雰囲気に。
洗面のミラーは、この物件の顔でもある「丸窓」に合わせた丸型ミラー。黒の洗濯機もオシャレに馴染み、生活感を感じさせていない。
古材の足場板を利用した靴棚は、コンクリートブロック壁のワイルドな雰囲気と相性抜群。センスの良い小物たちも美しくディスプレイされ、まるでギャラリースペースのよう。
廊下とベッドスペースは、靴棚と同じ古材の足場板を使用した本棚で、ゆるく空間を区切るのみとし、省スペース化を実現した。
納戸の壁面はDIY 塗装でコストダウン。 家全体をアースカラーでまとめたY邸は、 隠れた場所で色を楽しんでいる。
ビフォー・アフター
MATERIAL
【玄関】
床:フロアタイル 壁:珪藻土 天井:ビニールクロス
【LDK】
床:無垢フローリング 壁:躯体現し+塗装・タイル
天井:塗装
【サニタリー】
床:フロアタイル 壁・天井:珪藻土・塗装
INSTRUMENTS
【キッチン】オリジナル
3 口ガスコンロ・オーブンレンジ・食洗機・浄水器:LIXIL
【サニタリー】
バス:TOTO トイレ:LIXIL
洗面ボール・水栓:LIXIL
その他部材:施主支給