マンションの間取りの不満を解決! 光あふれるフラットな空間に
DATA
間取り図
ともすれば画一的になりがちなマンションの間取り。リビング・ダイニングが南向きで明るい反面、北側を向いた部屋はどうしても暗くなり、共用廊下に面しているため寝室にしたとき窓が開けられない。また、中央付近に集められた水回りも、窓がなく閉鎖的な空間になることが多い……。
そんなマンションの間取りに不満を持っていたKさん一家。購入したものの転勤になり、一時人に貸していたマンションに戻ることになり、思い通りの間取りにするためにリノベーションを検討する。
プラスMアーキテクツの設計を担当する碧山美樹さんの、壁をつくらず家具で空間を仕切った自邸の記事を雑誌で見つけ、設計を依頼することに。
できるだけ壁で仕切らず、できるだけ多くの部屋に自然光が入る間取りを希望して、提案されたのが、玄関周りにオープンクロゼットをつくり、建具や壁の一部に光を通す素材を使用することで各部屋に採光を得るプランだった。
造作家具で空間を仕切り、半透明のドアやガラスブロックで採光を
2つあった洋室はひと続きにして、手前の共用部の廊下側に窓がある部屋をオープンクロゼット、南向きの部屋を寝室とした。部屋と部屋の間に壁はつくらず、可動式の造作棚で仕切っている。また、廊下側は半透明の引き戸にして、光を通すと同時に開け放つとフラットな空間となる。
暗くこもりがちな水回りは、洗面室の壁一面をガラスブロックにすることで採光を確保。リビングの奥には子どものために小上がりの空間と、下部を収納としたプレイスペースを設けた。
どの部屋にも光が差し込み、フラットな空間はどこにいても家族の気配を感じることができる。「そばで子どもが自由に遊ぶのを眺めながらリビングでのんびりする時間が好き」と妻は満足気だ。「ファッションデザイナーであった奥様は、こうしたいというご自分のイメージをしっかりもっていらして、大胆で自由な発想にこちらも大いに刺激を受けました」と設計を手掛けたプラスエムアーキテクツの碧山美樹さんは話してくれた。
【設計・施工 +Marchitects(プラスエム・アーキテクツ)】自らの子育ての経験を踏まえ、段階的リノベーションを提案この会社のプロフィールページを見る
MATERIAL
玄関
床:タイル
壁:既存クロスの上、AEP塗装
天井:AEP塗装
リビング・ダイニング
床:磁器質タイル貼り
壁:既存クロスの上、AEP塗装
天井:AEP塗装、一部断熱ペイント
キッチン
床:磁器質タイル貼り
壁、天井: AEP塗装
洗面室
床:塩ビタイル貼り
壁:既存クロスの上、AEP塗装
天井:AEP塗装