自然素材でアレルギーも解消。おばあさまの残した「くつろぎの家」
夢工房 (設計・施工)
DATA
間取り図
おばあさまの家を引き継ぐことになったMさま。以前お住まいの新築マンションでは、アレルギーをお持ちの奥さまが建材のにおいに悩まされていたこともあり、今回のリノベーションでは安心の自然素材をふんだんに使用。おばあさまの面影も大切にしながら、家族みんながのびやかに過ごせる家づくりを目指しました。
自然と暮らす、やさしい住まい
カバ材の床と珪藻土仕上げの壁で、アレルギーも子育ても安心の暮らしへ
以前暮らしていた新築マンションでは、建材に含まれる化学物質によるにおいやアレルギー反応を危惧し、絶えず換気扇を回していたという奥さま。体にやさしい自然素材を取り入れたリノベーションは、外せないポイントのひとつでした。
床材には、無垢のカバを使用。木目も美しくソフトな印象のカバ材は、室内の温度や湿度を調整する効果もあって肌触りも抜群。小さなお子さんがごろんと寝そべったり、裸足で走り回ったりするのにも最適です。
壁は、空気をきれいにし、調湿や防臭効果も期待できる珪藻土で仕上げました。
こうした自然素材の使用により奥さまのアレルギー問題も解消。休日には家族みんなで床にぺたりと座って絵本を読んだり、くつろいだりと、ゆったりとした温かい時間を楽しめるようになりました。
キッチンを中心に回遊できる、オープンな空間づくり
おばあさまから受け継いだ、築80-90年と正式な築年数も不明なほど歴史のある家。趣のある収納棚やドア枠などは既存を生かしつつ、間取りはキッチンを中心に回遊できるオープンな空間に仕上げました。
もともとL字型だったキッチンは、リビングと直角の角度であえて壁付けにして開放感をプラス。キッチンに立っている時に、リビングにいるお子さんが何かをこぼしたり、泣き出したりと、急いで対応しなければならない状況になっても、わざわざ回り込む必要もなく、すぐにかけつけられて安心です。
カーテンのみで仕切られている書斎スペースからは、「いないいない、ばあっ!」と無邪気に顔を出す元気なお子さんの姿が。リビングからキッチンへ、キッチンから書斎へ、そしてまた書斎からキッチンへ…と、壁の仕切りをなくすことで、家の中がのびのびと動き回れる恰好の遊び場になりました。
こうして、開放感を感じながらも家族との距離は近くに感じられる、理想的な空間が完成。「わたしたちの暮らしに合った、快適な家ができあがりました」と、ご家族も大満足のご様子です。
MATERIAL
床材:カバ(床暖房対応)
INSTRUMENTS
キッチン:パナソニック ラクシーナ
洗面器:LIXIL トイレ:TOTO ピュアレスト
リノベりす編集部コメント
おばあさまの家を大切に引き継がれたMさま。長い歴史を含んだ元の家の面影を残しながら、新たな家族の願いも叶えるという、想いの詰まったリノベーションを拝見し、こちらまで温かい気持ちになりました。自然素材を取り入れ、新たな命が吹きこまれた空間は、見るからにやさしく、やわらかく、まるで家全体がゆっくり深呼吸しているよう。家具の色や素材もナチュラルな印象のもので統一することで、さらに癒しを感じさせてくれます。穏やかな気持ちで、家族が安心して暮らすことの素晴らしさをあらためて感じさせてくれる事例でした。