14/09/10 12:49 投稿
3時限目:ありがちな失敗やトラブルから学ぶ! 【中古マンション購入のオキテ(3)】
リノベーション・ゼミナール
中古マンションは、建物も管理状態も千差万別。新しければいいとも、古ければ難ありともいえない。物差しがないだけに、買う人の判断が問われる。現場に精通する専門家のアドバイス、第3弾。(text utako hagiwara illustration aki yamashita)
建物が駄目になるかよりも「循環器系」のチェックが肝心
「建物のチェックポイントは、コンクリート躯体より『循環器系』。マンションの老朽化は人間の体の『循環器系』にあたる、上下水道や電気配線から始まります」と長嶋さんは言う。「とはいえ、配管・配線は床や壁の中にあるから実物を見るわけにはいきません。管理組合が持っている、建築時の設計図書から読み取るしかない」。素人には難しいので、リノベーションの依頼先の人や、住宅診断の専門家・ホームインスペクターに同行してもらうのが理想的。
希望のリノベはできるのか 構造や配管は築年で予測も
「壁をぶち抜いて広いリビングをつくろうと思っていたが、住戸内の壁は取り壊し不可の
構造壁だった」とか、「キッチンを住まいの中心に据えるつもりが、配管の移動にお金が
かかりすぎるので断念した」とか。リノベーションの計画は、建物の構造や配管によって制限される。専門家に事前チェックしてもらうのが一番だが、ひとつの目安は築年数。下の表のように、いつ頃建てられたかで、設備や機器の状況がある程度予測できる。
管理規約の内容もリノベーションに影響する
「マンションの管理規約にも、リノベーションに関するルールが決められ
ていることがあります」と解説するのは、住宅リフォーム・紛争処理支援センターの檀野智子さん。「例えば、居住者間でトラブルに発展しやすい騒音問題を防ぐために、使用するフローリングの防音性能が定められているなどです」。ほか、工事時間や搬入経路、養生のルールがあることも。リノベーションに取りかかるまでに、必ず確認しておかなければならない。
>>ありがちな失敗やトラブルから学ぶ! 【中古マンション購入のオキテ(4) 】に続く
ブルースタジオ
中古マンション購入前のコンサルティングから資金計画、物件探し、設計・監理まで、一貫したサービスを行う。「中古購入+リノベーション」という家づくりのスタイルを世に広めたパイオニア。
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国内で初めて「個人向け不動産コンサルティングサービス」をスタートし、第三者性を堅持した物件調査・アドバイスを続けている。住宅診断「ホームインスペクション」や住宅ローン、契約内容の事前相談など、様々なメニューを揃えた「不動産の達人サービス」を提供。
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