18/11/25 20:00 投稿
知っているようで知らない!リノベ用語集(マテリアル編)
リノベーション・ゼミナール
ネットや雑誌でなんとなく目にしたことのある用語、正しく理解していますか? リノベするなら最低限知っておきたいキーワードを集めました。マテリアル編です。
text atsuko tanaka
ともに一般的な塗料で、EPはエマルジョンペイント。内装用の水性艶消し塗料で、壁や天井などによく使われる。またAEPは、アクリル樹脂エマルジョンペイントを指す。対してOPはオイルペイントで油性塗料のこと。「木製建具などの仕上げによく使います。手で頻繁に触れることによる汚れを防ぎます。天然植物性のオイルペイントは、なめても大丈夫なので、小さい子どものいる住宅に安心」(青木さん)。
合板とは、大根のかつらむきのように丸太から薄くはいだ木材を、縦目と横目を交互に張り合わせた板。張り合わせる枚数で厚さが変わる。おもな種類は、価格が高い順にシナ合板、ラワン合板、ラーチ合板。「シナ合板は白く肌触りが滑らかで、よく収納や建具に使われます。またラーチ合板は本来構造用ですが、ラーチは針葉樹なので木目が結構出ている。意匠的な魅力があり、そのまま現しにすることも増えました」(青木さん)。
おもなものにアイアン塗料、黒板塗料などが挙げられる。塗るだけで、前者は鉄のような味わいになり、後者は黒板仕様となってチョークで文字や絵が描ける。「アイアン塗料はインダストリアルな雰囲気を出すのに効果的。黒板塗料はマットな質感も魅力です」(青木さ ん)。「ほかにマグネット塗料も。塗ればマグネットがつくようになり、活用度大」(石井さん)。なお、付着力は磁石の強さに左右される。
基材となる合板の上に、化粧用の木材(突き板、挽き板)を張って仕上げたフローリング。これに対して1枚ものの無垢材がある。「複層は、三層とも言います。基材が合板なので、熱によって変形しにくいのがメリット。床暖房にも適しています」(石井さん)。「厚みのある挽き板を貼って仕上げた、無垢材に近い複層フローリングもあり、パッと見では判別が難しい場合も」(青木さん)。
クロス、塗装などの仕上げ材を設置するための部材。プラスターボード(石膏ボード)が代表格で、安価で丈夫、断熱・遮音性が高い。このほかケイ酸カルシウム板(ケイカル板)とその一種の不燃建材フレキシブルボードなどがある。「必ずしも下地材は不可欠というわけでなく、躯体の上に直接クロスを貼る手法も大いにアリ。ただ部屋の断熱性などは劣ります」(青木さん)。
昨今人気の畳といえば、正方形に敷かれた琉球畳。「元来、強靭な琉球い草を使っているのが琉球畳。よく縁なしのことを琉球畳と呼びますが、むしろい草がポイント。とはいえ現在沖縄での生産は少なく、熊本産が多いようです」(石井さん)。もっか注目されているのは和紙を原料にし、樹脂コーティングを施した畳。「丈夫でカラーや織り方のパターンが色々ある。リノベでの採用率が高いです」(同氏)。
砂(細骨材)、セメント、水を練り合わせてつくる建築材料。玄関土間の材質としてポピュラー。同じセメント系のコンクリートと混同しがちだが、コンクリートは砂利も入って、強度が大幅にアップ。「モルタルは仕上げ、コンクリートは躯体で使われることがほとんどです」(青木さん)。「最近、モールテックスという樹脂系モルタルも。樹脂が入ることで弾性が加わり、ひび割れしにくいのが特徴です」(石井さん)。
塩化ビニル樹脂製の床材。発泡素材でクッション性があるロールシート状のクッションフロア、硬いタイル状のフロアタイルなどがある。木材を表現したクッションフロアはフローリングにそっくり。「塩ビは耐水性が高く、拭き掃除も簡単なので水回りに適しています」(青木さん)。なお長尺シートも塩ビ系素材。長尺とは単にロールシート状であることを示し、硬めの素材、発泡素材、病院向けの耐薬性の素材など数種類がある。
石井 健さん
青木律典さん
<リライフプラスvol.25掲載>
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