19/03/17 20:45 投稿
どっちがいいの?「マンションリノベ 究極の選択」vol.1
リノベーション・ゼミナール
マンションリノベは決断の連続!中でも究極の選択ともいうべき18のテーマについて、不動産・設計の両方に精通するEcodecoの岡野真弥さんに聞いてみました。
text:asami shimamura
固定金利 VS 変動金利
最近は徐々に金利が上がってきているので、固定金利を選ぶご家族が増えて きている印象です。金利上昇によって支払い困難になりそうな場合は、固定金利を選択した方が今後の支払い予測がしっかり立つので安心です。
一方、変動金利で借りて、低金利のうちにどんどん繰り上げ返済をする、というのも手。その他には変動金利と固定金利の合わせ技で、ミックスローンという選択肢もあります。例えば物件費用は固定金利、リノベ費用は変動金利、などの組み合わせができます。将来的に変動金利が契約時の固定金利を上回った時に、変動金利の方から積極的に繰り上げ返済するなどの対応ができます。
銀行(実店舗) VS ネット銀行
メガバンクをはじめ、実店舗だと担当者と対面で相談できますし、仮審査や本審査がスムーズに進みやすいです。ネット銀行は何といっても低金利な商品が魅力ですが、一番の懸念点は審査に時間がかかることです。審査がなかなか通らないと、物件の契約や引き渡しが先延ばしになり、早く売りたい売り主側の希望に合わず交渉決裂ということにもなりかねません。
いい物件に出合った時にスムーズにローン審査を進めるためには、リノベーション費用もローンに含められる銀行や住宅ローン商品を事前に把握しておくこと。また、審査結果で判断するために両方を並行して進めるのもいいかもしれません。
頭金多め VS 少なめ
低金利時代とはいえ、金利分の支払いは馬鹿にできません。なので、頭金を多めに入れてローンを組むという選択は当然とも言えます。一方で、頭金の入れすぎによって手元の現金が少なくなることに不安を感じる人も。住宅ローンは他のローンに比べて低金利。頭金を少なめにして現金を蓄えておけば、車の購入時や教育費がかかる時期に現金で対応することができます。考え方が分かれるところではありますが、共通して言えるのは、最低でも諸費用分は用意しましょう、ということ。諸費用とはローンの保証料や登記費用、物件の仲介手数料などを指しますが、物件価格の10%程度を用意しておけば十分でしょう。
リノベ済み物件 VS 現況物件
弊社の場合、件数として多いのは以前から変わらず現況物件ですね。最近はリノベ済みの中古物件も増えているので、既存部分を生かしながら自分たち好みに再リノベするという方法もあります。再リノベはフルリノベよりもお手軽と思われますが、工事内容によっては工期がほとんど変わらない場合も。現況物件を探す、リノベ済み物件を探す、という考え方よりは、エリアや周辺環境、マンションの管理態勢など、自分たちで変えることができない部分を重視して物件を探す方がおすすめです。
都心 VS 郊外
せっかく自分たち好みにリノベするのですから、売るシーンはあまり考えてほしくはないというのが本音。ですが、都心や駅近が売りやすいのは当然です。どこからが郊外かの線引きは難しいですが、郊外でも人気上昇中のエリアなら価値も高いですね。都心で予算内の物件が見つからなければ、通勤も苦にならず、週末のレジャーにも便利な都心と郊外の中間地点を検討してみるのも手。そして何より、住みたいエリアかどうか、自分たちが心地よく暮らせるか、が大事です。
大規模マンション VS 小規模マンション
一般的には総戸数100戸以上を大規模マンションと考えますが、大規模マンションの大きなメリットは共益費を抑えつつも修繕積立金が潤沢であることも多く、それによって修繕工事が細やかに行えますし、管理状態の良さにつながります。総戸数10戸以下など、あまりに小規模なマンションだと住宅ローンが通らない場合も。ただ、ゆとりある敷地に建つ低層・小規模マンションは、予算の問題さえクリアできればとても魅力的。規模に対しての共益費が妥当で、修繕や管理状態も良ければ、小規模マンションだからと選択肢から外す必要はありません。
広い物件 VS コンパクト物件
“広いとその分リノベ費用がかかる”というのはリノベをするうえでしっかり理解しておきたいところ。予算が許せば広いに越したことありませんが、“自分たちに十分な広さ”を把握するのも大切。例えば、10平米は約6畳です。今の家をベースに、あとどれくらいあれば十分かをイメージしてみましょう。また、数字上は狭くても、天井高がある物件やバルコニーが広い物件は、数字よりも広く感じます。希望より専有面積が狭くても、空間全体をうまく活用できれば、数字以上の収納力も期待できます。
新耐震 VS 旧耐震
1981年6月1日以降に確認申請を出された物件は新耐震、それ以前のものは旧耐震と呼ばれます。安全面を考えれば、もちろん新耐震の方がいいです。ただ、旧耐震物件でも耐震補強工事をしっかり行っていれば、新耐震と同等と考えてよいでしょう。また、1971〜1981年は移行期と呼ばれています。同じ旧耐震物件にはなりますが、1970年以前の旧耐震物件と比較すると移行期の物件は耐震性が高いことが多いです。“旧耐震” という言葉だけでなく、着工した年を確認してみましょう。また、新耐震だと住宅ローン控除も利用できます。
EcoDeco 担当 岡野真弥さん
「リライフプラス vol.31」掲載
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