23/03/25 10:00 投稿
コンパクトマンションをファミリーでも快適に住みこなす4つのキーワード
リノベーション・ゼミナール
「明確な定義はありませんが、コンパクトマンションとは専有面積30~50㎡程度、ファミリーで住むには少し狭い物件を指します」と話すのは、人気リノベーション会社「ブルースタジオ」クリエイティブディレクターの石井健さん。「テクニックを検討する前に、自分たちはどう暮らしたいのか、しっかりと家族間で話し合っておくことが大切です」。
また近年は多少コンパクトでも、住環境の現状維持を優先して持ち家をリノベーションしたい、という依頼が増えているそう。「部分リノベのオーダーも多いです。暮らしにフィットする収納を造作するだけでも、劇的に暮らしやすくなります。物件価格も工事費も上昇しているので、そうした選択肢は大いにありだと思います」。物件探しの際に注意すべきポイントについては「窓の位置や数、部屋の形などはよく確認を。面積が狭いほど融通が利かなくなるので、リノベ後の暮らしをイメージしながら探しましょう」。
限られたスペースで快適に暮らすためにはどうすればいいのか、4つのキーワードに沿って教えていただきました。
「リライフプラス vol.45」掲載
text:kimiko kimijima(FUSOSHA)
1 タテの空間を活用する
photo: bluestudio
2 時間帯によって場を使い分ける
● 50㎡ 3人家族
シーンや時間帯によってフレキシブルに使えるスペースを設けるのも有効な方法。
「こちらのお宅の和室は、日中は長女が友達と遊んだり応接間的なスペースとして、夜は夫婦の寝室として、と何通りにも使えます。小上がりをベンチ代わりにして縁側のようにも使っているそうです」。
床下は収納として活用し、押し入れも設けてたっぷりの収納量を確保。
さらに「障子の開け閉めでプライバシーをコントロールできますし、冷暖房効率も高められます。こうした障子や引き戸は、普段は開け放しておいて、必要なときだけ閉められるので、空間の自由度が高くなります」
photo: ayako mizutani
3 ドンピシャな収納をつくる
● 60㎡ 3人家族
「長女の成長に伴い、住み替えかリノベかで迷った末、住み慣れた環境を重視してリノベすることにしたお宅です。廊下をなくし、壁面収納でLDKと個室を仕切りました」。
夫が長年コレクションしてきた、200個以上あるミニカーの収納も課題のひとつでした。
「コレクションケースごと壁面収納に組み込んで、前に引き出して使えるようにしました。最近はこちらのお宅のように、学区を変えたくない、住み慣れた環境を手放したくないなどの理由で持ち家をリノベする方が増えています。オーダーメイドで自分たちにぴったりの収納をつくることで、スペースを有効に使えるようになりますし、生活の質もアップします。少し費用はかかりますが、満足度はかなり高いと思います」
photo: koji yamada
4 床を何通りにも使う
写真のお宅はキッチンを壁付けにしたことで、LDKの一角に長女の勉強机を置くスペースも確保できた。右手のブルーの壁を挟んで、2.4畳の子ども部屋を配置。造作の2段ベッドで空間を有効に活用している。
photo: ayako mizutani
ブルースタジオ クリエイティブディレクター 石井健さん
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