住宅ローンの金利。住宅ローンの繰り上げ返済は「期間短縮型」のほうがお得?【家にまつわるお金の話③】

リノベーション・ゼミナール

人生の中でいちばん高い買い物といわれる「家」。購入時はもちろん、その後の住宅ローンや修繕費など出ていくお金は尽きません。そこで、リライフプラス編集部に寄せられたお金に関する疑問について解説します!

※こちらの内容は、2022年11月時点の情報です

「リライフプラス vol.45」掲載

edit: noriko sasaki

illustration: abesan

design: machiko hirata

Teacher 丸山晴美さん

​ファイナンシャルプランナー、消費生活アドバイザー。自身の経験をもとにした分かりやすいお金のアドバイスをテレビや雑誌、講演などを通して行っている。『シングルママの「お金に困らない本」』(徳間書店)など著書多数。オンラインサロン「女性のための夢を叶える! お金の教室」も人気。

住宅ローンの繰り上げ返済は「期間短縮型」のほうがお得?

Answer 1

利息の軽減効果が高いのは「期間短縮型」

住宅ローンの繰り上げ返済を行うとき、「期間短縮型」か「返済額軽減型」のどちらかを選ぶことになります。

「期間短縮型」とは、毎月の返済額は変えずに、返済期間を短縮する方法で、「返済額軽減型」とは、返済期間は変えずに毎月の返済額を少なくする方法。実際にはほとんどの人が「期間短縮型」を選んでいます。

リライフプラス、家にまつわるお金の話、住宅ローンの繰り上げ返済、期間短縮型

そのメリットの1つめが、トータルの返済期間を短縮できること。住宅ローンが定年後まで残ってしまうようなローンの組み方をしている人は、できるだけ定年前に完済しておきたいところ。

ですので、完済時期を前倒しできる「期間短縮型」を選ぶのがおすすめです。また、なるべく早くローンを完済してしまいたいという心理的な面からも、「期間短縮型」を選ばれる方も多いと思います。

メリットの2つめが、利息の軽減効果が大きいということ。例えば、3000万円を35年ローン、金利1%で借りたとして、借り入れから1年後に100万円を繰り上げ返済したとします。「期間短縮型」を選ぶと「返済額軽減型」に比べて、総返済額を約20万円減らすことができ、かつ返済期間も1年2か月短縮できます。

一方の「返済額軽減型」にもメリットはあります。そもそも毎月の返済額が家計に占める割合が高く、払い続けることが困難な場合や、今後子どもの教育費がぐっと増える可能性がある場合、転職するなどして今後収入が減る可能性がある場合などは、毎月の返済額を減らすことを選ぶほうがよいでしょう。

また、住宅ローンを組む際に加入するのが団信(団体信用生命保険)。この団信には、生命保険の役割もあるため、期間を短縮するのがもったいないと考えて、「返済額軽減型」を選ぶ人もいます。

繰り上げ返済の「期間短縮型」と「返済額軽減型」の違い

リライフプラス 家にまつわるお金の話 住宅ローン 期間短縮型

期間短縮型

リライフプラス 家にまつわるお金の話 住宅ローン 繰り上げ返済手数料

返済額軽減型

Answer 2

繰り上げ返済の手数料に注意して

繰り上げ返済をする際に発生するのが手数料。銀行によって手数料は異なりますが、最近はWEBで行えば手数料無料のところがほとんどです。
一方、銀行の窓口に行って対面で行う場合は、数万円の手数料がかかることも。

また、一部の銀行では書面での繰り上げ返済手続きを行うこともできますが、こちらも数千円の手数料がかかります。最近は、アナログな手続き方法に対してお金がかかる時代になっているので、定期的に繰り上げ返済をする予定なら、手数料無料の返済方法を選ぶべきです。

せっかく頑張ってお金を貯めて繰り上げ返済をするのですから、アプリやネットバンキングを賢く利用しましょう。


家にまつわるお金の話のその他の記事

■住宅ローンの金利。”変動金利”は途中で上がる可能性があるからリスクが高い?【家にまつわるお金の話①】
■住宅ローン控除期間は繰り上げ返済のメリットがないからしないほうがいい?【家にまつわるお金の話②】
■住宅ローンの金利。住宅ローンの繰り上げ返済は「期間短縮型」のほうがお得?【家にまつわるお金の話③】
■住宅ローンは夫婦別々に借りたほうがいい?【家にまつわるお金の話④】
■住宅購入資金を両親が援助してくれそう。これって贈与税がかかる?【家にまつわるお金の話⑤】
■家の買い替え(住み替え)を検討中。注意するポイントは?【家にまつわるお金の話⑥】
■変動金利で住宅ローンを借りていますが、今後金利が上がったらどうすればいい?【家にまつわるお金の話⑦】

リノベ会社探しも、家づくりのお悩みも
専任のアドバイザーに相談してみよう
リノベりすの「リノベ会社紹介サービス」では、
あなたに最適なリノベ会社を無料でご紹介いたします。

関連するリノベーションを知る記事

人気のリノベーション事例