“しばらく住んだ家”のリノベを成功に導く12のヒント(Vol.1)

リノベーション・ゼミナール

「持ち家リノベ」をスムーズに進めるために意識したいことを経験豊富なプランナーに聞きました!住んでいる家だからこその注意点もあるので、ぜひ参考に。

「リライフプラス Vol.37」掲載

text asako shiga

スタイル工房 チーフプランナー 渡辺 ノリエさん

二級建築士、インテリアプランナー、CASBEE戸建評価員。使いやすさや安全性はもちろん、健康的に暮らすための工夫や素材の提案など、常に施主と一緒に住まいづくりをしていきたいと考えている

スタイル工房

物のカタチを変え人の気持ちを変える幸せづくりがモットー

中心価格帯
700 ~ 1,300万円

対応エリア
東京都 / 神奈川県

ヒント01 今の家にどれくらい住むかをまず考えてみる

持ち家に暮らしている人は賃貸物件に暮らす人と違い、今の住まいを今後どう維持していくかを考える必要があります。新築物件は10〜15年たつと設備機器に不具合が出始め、マンションなら大規模修繕、戸建てなら外装のメンテナンスが必要に。修繕だけして”現状維持“していければいいと考える人もいれば、この際だからと全面リノベーションを検討する人、住み替えを考え始める人と、様々です。

住まいの長期的な見通しを立てるには、「この家にあとどのくらい住むことになりそうか(住みたいか)」を検討することが不可欠。それによってリノベの必要性や規模を検討していきましょう。

ヒント02 リノベと住み替えで迷ったら「変えられないもの」を軸に検討を

子どもの成長で住まいが手狭になったなどの理由で、今の家をリノベするか、別の物件に住み替えるかで迷うケースは多いと思います。

そんな相談を受けたときによくお伝えするのは、環境、交通アクセス、子どもの学区など、「リノベでは変えられないもの」を判断材料にしては?ということ。「子ども部屋をつくりたい「」収納を増やしたい」という希望は、広い物件に移らなくてもリノベのプランで解決できる可能性がありますが、リノベで「自然豊かな環境」や「駅近の便利な立地」に変えることはできません。
今の住まいの立地や環境を手放してもいいと思えるかどうかで判断してみるのがいいと思います。

ヒント03 腰が上がらない…という人は設備機器の不具合をきっかけに動いてみる

リノベに興味はあるもののなかなか動き出せないという人は、「給湯器の調子が悪い」「排水管の水もれが起きた」など、設備機器の不具合をきっかけにリノベ会社の門をたたいてみるのがおすすめ。ほかの部分も老朽化している可能性が高いので、リノベの適齢期かもしれません。

実際には「子どもが来年、中学生になる」など、お子さんの入園・入学等の節目に合わせて相談に来る人が多いですね。リノベ会社の多くは無料相談会を開催しているので、具体的なプランがなくても気軽に参加してみてください。今の住まいの間取り図を見せてもらえると、「こんなことができますよ」と具体的なお話ができるので、ぼんやりと考えていた人も現実感を持って検討できるのではないでしょうか。

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ヒント04 リノベ会社は持ち家ならではの ”愛着”にも理解を示してくれるところが◎

既存建物を扱うことになる「持ち家リノベ」。リノベ会社を選ぶ際は建物の傷み具合をきちんと診断でき、耐震性や断熱性についての知識を持った会社であるかを確認しましょう。マンションならマンション、戸建てなら戸建ての施工実績が多いところを選ぶことも大切です。

リノベ工事はいったんスケルトンにしてしまうほうがラクなので、なかば強引にスケルトン工事をすすめてくる会社もあるようですが、「持ち家リノベ」の場合、長く住んできたからこその愛着があることが多く、「残したい」と思う部分について耳を傾けてくれるかどうかも判断材料にするといいと思います。

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ヒント05 打ち合わせでは住んでいたからこそ分かる不満や不便を積極的に話す

「持ち家リノベ」の場合、しばらく住んだからこそ分かる「情報」を施主さんが持っていることがプランニングにとても役立ちます。「この収納、使いにくくないですか?」などと、プランナーは図面を見ただけでもある程度問題点を指摘できるのですが、「この方角からの騒音が気になる「押し入れにカビが生えてしまった」というようなことは、住んでいる人でないと分かりません。「LDに隣接した和室がまったく活用できていない」など、暮らし方にかかわることについても同様です。

打ち合わせでは、日頃感じている不満や不便をどんどんお話ししてください。それが住まいと暮らしのアップグレードにつながります。

ヒント06 愛着のある建具やパーツは再利用。コストダウンになることも

前述の「不満や不便を積極的に伝える」に加えて、「気に入っている部分」についてもぜひお話ししてほしいと思います。「物件購入リノベ」とは違い、施主さんが物件に愛着を持っていることが多い「持ち家リノベ」。内装材やパーツをすべて新しくせずに一部を再利用するケースも、「持ち家リノベ」のほうが多いんです。

特に戸建ての場合、今はもうつくれないような上質な建具や暖炉などを、インテリアとして生かしながら再利用するといったこともできます。以前の住まいの面影を残せるだけでなく、材料を新たに購入しないぶんだけコストダウンにもつながります。

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ヒント07 最新の設備機器が採用できない場合もあることを心に留めておく

設備機器を検討するとき、「物件購入リノベ」の人は築年数の古い物件ということを心配して、「これ、うちの物件で採用できますか?」と確認してくる人が多いんです。

一方「持ち家リノベ」の人は、住んでいるうちに築年数についての意識が薄れるのか、そういった危機感が少ない傾向にあります。例えばIHクッキングヒーターを採用したいと思っても、古いマンションの場合は電圧が足りないことがありますし、トイレの排水管が古いタイプだと節水型のタンクレストイレは採用できないこともあります。リノベの後半になって判明すると大変なので、採用したい設備機器(特に最新のもの)は早い段階で伝えておくのが◎。

■ライターSの持ち家リノベ体験MEMO➀
「持ち家リノベだったから改善できたこと」

この特集を担当するライターのSも実は「持ち家リノベ」の経験者。まずは、しばらく住んだからこそ不便に気づき、問題解決できた部分をご紹介!

●玄関の下駄箱

入居時に設置されていた下駄箱の扉が観音開きで、たたきに靴があると開け閉めしにくくてイライラ。リノベで造作のオープン棚にしてもらい、長年感じていたストレスを解消できました。奥の壁はマリメッコの壁紙に♡

●洗濯機上の棚

以前はプラスチックの突っ張り棚を取り付けていた洗面室の洗濯機の上部。ランドリーボックスや下着用のケースを置けて便利だったため、同じように造作棚をつけてもらい、使い勝手はそのままに見た目の悪さを改善できました。

●洗濯物の一時干し場

梅雨時や冬は外干しした洗濯物が乾ききらず、取り込んだものをふすまの木枠のわずかな”へり“に引っかけていました(汗)。見た目は悪いし、何かの拍子にバサッと落ちることもあって、洗濯物を一時的に掛けておけるバーを切望し、実現!

●分別ゴミ置き場

ゴミの分別が細かい地域のため、いくつもの資源ゴミ用の容器をバルコニーに並べていたリノベ前。ゴミが出るたびにサッシを開けて、サンダルに履き替えて捨てに行くのが面倒でしたが、新たに設けたパントリーが解決してくれました。

こちらの特集のVol.2は、以下よりご覧いただけます。

"しばらく住んだ家"のリノベを成功に導く12のヒント(Vol.2)

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