《ようこそ!リノベの先輩(6)》リノベの6年後。DIYで暮らしやすさをUP!

リノベーション体験談

「リノベーション体験談」の「《ようこそ!リノベの先輩(6)》リノベの6年後。DIYで暮らしやすさをUP!」

躯体現しの壁や個性的なインテリアが目を引き、LDKだけで約 40m2ある広々とした東京・武蔵野市のOさん宅。広さは約 81m2。リノベから6年後の暮らしぶりを見せていただきました!

photo:koji yamada

text:atsuko tanaka

先輩Family
会社員の夫(38歳)と専業主婦の妻(34歳)、現在小学1年生の長男(7歳)、さらに次男(1歳)も加わってにぎやかなOさんファミリー。長男は6年前の掲載ページを見て、赤ちゃんだった自分を「これ誰?」とコメント(覚えていないよねー)。夫はDIY好きでセンスも抜群。マスキングテープを活用した部屋の演出にも注目!

あとから少しずつ手を加えていく暮らしを楽しんでいます

「お久しぶりですー」とにこやかに迎えてくれたのは、6年ほど前小誌にご登場いただいたOさん夫妻。傍らにいる寝起き顔のチビちゃんは? 「次男です。もうすぐ2歳になるんですよ」(妻)。驚いているうちに、小1に成長した長男も帰宅。元気いっぱいで、面差しはもう少年といった印象だ。
一家の住まいは、専有面積約81m2の広々としたマンション。購入時は築36年と年月は経っていたが、夫妻が最優先事項とした「子育てをサポートしてもらう妻の実家に近いこと」をかなえつつ、夫の通勤にも便利な立地。「それまで狭いマンション暮らしだったので、広いLDKというのもマストでした」と夫は振り返る。
今の物件はネットを通じて見つけたもの。当時リノベーションの依頼先をEcoDecoに決めていた夫妻は、物件情報をすぐ同社に相談。ところが先に不動産会社がリフォーム済み物件として売るために買い取っていて、すでに解体工事が始まっていた。そこでEcoDecoが交渉を行い、夫妻はスケルトンの状態で買い取ることができた。
いわば解体工事をスキップし、専有面積の半分をLDが占めるのびやかな住まいを獲得できた夫妻。「EcoDecoさんには、内装はあえて最低限にしてもらい、家族で少しずつ手を加えていこうと考えました」(夫)。
その言葉のとおり、DIYが得意な夫は、収納棚や飾り棚、学習用のデスクなどを次々と製作。「私と子どもが実家に遊びに行って帰ってくると、またひとつDIYのものが増えていたりします」と妻は笑う。
6年間住んでみての感想は? 「広いLDKは子どもたちが自由に動き回ることができ、見守りやすくてやはり助かっています」(妻)。「いろいろと融通が利き、あとから変更しやすいのも利点。子ども室をつくる予定だった空間をキャンプ道具の空間にしてしまったので(笑)、かなり先ですが、リビングを再び仕切ることも考えているんですよ」と夫は教えてくれた。

《2013》

LDの入り口付近にある黒板塗装の壁は、躯体表しの壁とマッチ。R.C.Companyのスイッチプレートがアクセントになっている。壁の手前には琉球畳を敷き、和風のしつらいを演出

《2019》

右/黒板塗装の壁の前を活用し、子どものおもちゃや衣類用の収納棚を設置。夫のDIYによるもので、インダストリアルなパーツ類がシンプルでクールな部屋にピッタリ

《2013》

ゆりかごのようなシェル型ハンモックでくつろぐ夫妻と長男。コンクリートの壁には夫手製の木箱を設置し、飾り棚に活用。取り付けはプロに依頼した

《2019》

今も活躍中のシェル型ハンモック。近頃は、長男が友人とブランコ代わりにして遊んでいるそう。壁面の飾り棚は、中身が変化。照明もシェード付きに取り換えた

《2013》

キッチンにはあまりこだわりがなかったので、安価でコンパクトなニトリのシステムキッチンを選び、小窓付きの間仕切り壁と組み合わせて構成。間仕切りの上には収納棚をつけ、使い勝手と収納力を向上させた

《2019》

キッチンは背面にスチール製の棚を買い足し、収納力をアップ

《2013》

玄関とLDをつなぐ通路のくぼみは子どもスペース。のちに壁で仕切り、子ども室にすることも想定していた

《2019》

通路のくぼみは、キャンプの“基地”に大変身。シュラフにテント、アウトドア料理の道具一式などが天井までぎっしり! 棚は業務用のラックを活用。「まだ次男が小さいので、私と長男の2人で行くことも増えています」(夫)

《2013》

小窓でつながるキッチンとリビング。キッチンの内側に視線が入らず、キッチンからも開放感が得られる

《2019》

キッチンとつながる小窓の手前には、子どもの宿題用デスクを用意。妻も家事をしながら見守りやすく、会話もスムーズ

2013年の画像

6年前のLD。あとから自分たちでアレンジを加えられ るよう、置き家具も内装も最低限に抑えた

黒板塗装の壁には長針と短針の時計本体を取りつけ、数字はチョー クで描いて遊び心をプラス

2019年現在の画像

玄関収納は上段がディスプレイ棚で、背面の書斎とガラスでつながる仕様。右側の壁はラックを使い、増え続ける子どもたちの靴をスッキリと収納できるよう工夫した

玄関土間と背中合わせのスペースは夫の書斎で、6年前よりもかなり モノが増加! 奥は夫専用のW.I.Cになっている。「落ち着ける空間。ガラス越しに玄関の出入りが分かるのもいいですね」(夫)

随所で目を引くのが、夫の手によるアート的な演出。IKEAで買ったローボードにマスキングテープを貼ってアクセントに

塗装の壁面に、やはりマステでゼブラ柄のような模様を表現。「はがしやすく貼りやすいので、たまに貼り換えて楽しみます」(夫)

バルコニーにはデッキ材を敷き詰め、リビングの延長のような雰囲気に。またサッシはリノベ時に内窓を設置。「コンクリートの躯体現しは、冬場どうしても寒いので、インナーサッシはマストです」(夫)

リノベーション前

以前はLDKに沿って個室が3室。壁が多くて広がりを感じにく、光も届きにくかった

リノベーション後

リノベでは洗面室や寝室、書斎を東側にコンパクトにまとめ、西側半分をLDに。3面にある窓が、40m2以上の広さを感じさせる

取材協力

EcocDeco

中古マンションリノベのワンストップサービスのパイオニア。コーディネーターが不動産探しから設計まで一貫して担当できるプロとして、知識と経験を併せ持つ。内見時には両方の視点からアドバイスができ、スピード感があると好評。施工会社はコンペ方式で、公平性がある。 2018年10月、福岡市にEcoDeco福岡もオープンした。

「リライフプラスvol.32」 掲載

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