喫茶店の雰囲気を残したレトロな一軒家
G-FLAT(ジーフラット) (設計・施工)
DATA
「ツルツルぴかぴかの新築よりも、古いもの、味のあるものが好き」というFさん夫妻は、中古の良さを生かしたリノベーションを目指して、シンプルなデザインとオーダーメイドにこだわるG-FLATの勉強会や完成見学会に参加した。
見つけたのは、住宅街の角地にある一軒家。1階部分が喫茶店で上に住居のある3階建ての物件だった。ところどころにあしらわれたオレンジ色の瓦屋根や黒いアーチ窓のかわいらしい雰囲気に惹かれて、購入を決意する。
「リノベーションといっても、すべてを生まれ変わらせるのではなく、年月を経てつくられた“古さ”という味を生かしたかった」というFさん。元からあった素材はできるだけ残しつつ、古材などを随所に取り入れてヴィンテージ感を演出することにした。
セルフリノベでキッチンをヴィンテージ風に
1階の喫茶店部分は、その半分をガレージに改装。建物脇にもともとあった階段と2階の玄関は壁で塞いで、ガレージの端に玄関を新設した。モルタル仕上げの玄関土間は、自転車も置ける広々空間。大容量のストックルームとして重宝している。
窓が多い2階は、キッチンとリビング・ダイニングを配した。壁付けのキッチンは、思い切ってカウンター下の扉をつけずに、軽い印象に。壁の一部に自分たちでタイルを貼ったことで、ぐっとヴィンテージ感が増した。
最もこだわったのは、床材。建築現場などで足場として利用されたものを再利用した古材足場板をふんだんに使用した。使い古した材は、一つひとつに表情があって古さに“味”をプラスしている。古さを生かしたリノベーションで、独特の雰囲気を醸し出す住まいとなった。
【設計・施工:G-FLAT株式会社】今あるものを生かし、少しのデザインとアイディアで劇的に変化させるこの会社のプロフィールページを見る
ビフォー・アフター
MATERIAL
リビング・ダイニング、寝室、個室
床:古材足場板
壁、天井:クロス
キッチン
床:古材足場板
壁:タイル(施主施工)
天井:クロス
玄関
床:モルタル金コテ仕上げ
壁、天井:クロス
洗面室
床:クッションフロアー
壁、天井:クロス
INSTRUMENTS
キッチン オリジナル
コンロ:リンナイ
シンク:TOTO
水栓:セラトレーディング
レンジフード:三菱電機
サニタリー
トイレ、シャワー水栓:LIXIL(INAX)
洗面ボウル:TOTO