神奈川県G邸
DATA
築14年の中古マンションを購入したGさん夫婦。共通の趣味であるアウトドアグッズを気兼ねなく置けるスペースや、使いやすいキッチンなど、ふたりのライフスタイルに合った住まいを希望されていました。そこで、玄関の隣の洋室を、自転車や釣り道具など、汚れを気にせずそのまま置ける「DOMA ROOM」に変身。作業台も設け、道具の手入れやちょっとしたDIYにも大活躍。オープンな空間なので、家族の気配を感じながら、さらに趣味を楽しめるようになりました。また、キッチンは動きやすいアイランド型にして、和室も取り込み、開放感あふれる大空間LDKを実現。もともとの間取りを活かした、回遊性の高い、光と風が行き渡る心地よい家になりました。
家中、どこにいても爽やかな風がながれる家
元々吹き抜けがあり、通風には恵まれていたG様邸。 それでも、部屋の戸を閉めてしまいがちな和室や戸の多さなどから、うまく機能しないのではないかと不安点がありました。
そこでデザイナーは、既存の窓を活かしながら、風の流れを遮る仕切りを可能な限り減らす間取りを提案しました。 まず、和室を廃し広いLDKに変更。洋室を土間にして開口を広げました。 他にも風を取り入れる工夫として、風の流れを遮ってしまう扉はできるだけつけないように。つけた方が良い所は開けきらなくても扉が邪魔にならないよう、引戸を採用しました。 そうして、回遊の間取りを生かした、家中に風が流れる空間へと見事生まれ変わりました。
問題だった寝室天井のカビは、調湿作用のある珪藻土に変えたこともあり、今ではカビの気配もありません。 自然素材が育むおいしい空気と、海からの風が気持ちよく流れる住まいになりました。
夫婦共通の趣味である自転車や釣り道具を、玄関から直接入れる事ができるので、濡れていたり汚れていても気兼ねなく使える。
和室を無くし、驚くほど開放的になった広いLDK。 壁には珪藻土、床には無垢のパイン材と、自然素材をふんだんに取り入れています。 また、遮るものがないので、光と風に満たされた心地よい空間に。
カビが生えていた寝室は、下地を一部作り直し、調湿作用のある珪藻土を施工。床には無垢のパインを採用しています。茶とホワイトで纏めた、自然のぬくもり感じる気持ちの良い空間になりました。
ピーナッツ型の大きなボウルが印象的な洗面室。 ハードだけれどどこか温もりを感じる天然石を配した洗面台や、ちょっとした小物を飾る棚など、シンプルなのに惹き付けられる空間に仕上がっています。
読書もお好きなお二人。意外な所に本棚を希望されました。 土間スペースと廊下の間の壁!以前雑誌で見たとき「こんな風にしたい!」と思っていたそう。壁の厚みを生かし、スペースの有効活用したつくりとなっています。
ホワイトでシンプルに仕上げたトイレ。 造作棚の取っ手にあしらった魚がポイントで目を引きます。
どこか海を思わせるタイルが印象的なキッチン。 釣った魚が運びやすいよう、何度も寸法を打ち合わせ決定しました。回遊型なので、お料理を運ぶのも楽に。 背面には、キッチンの収納とワークスペースが一体型になった、木のぬくもりを感じるオリジナル造作収納を設置しました。
大切な自転車も余裕で入る広さ。開口の幅は何度も綿密に打ち合わせ、自転車を入れた時回りやすいサイズになっています。 物置としてのスペースも兼ね備えているため収納棚は造りこまず、後々G様のライフスタイルにあわせて自由にお使いいただけるように。 アール型の開口部や立ち上がり部分にさりげなくあしらわれたタイルが、空間をお洒落に演出。
趣味のDIYや釣り具のお手入れなどするのに調度良い作業台。趣味に関する本の置き場として、棚も合わせて造作しました。 オープンすぎる空間では落ち着いて作業できないため、大きな室内窓を設けた個室に。この窓のおかげで、吹き抜けからの光が入ってくると同時に風通しもよくなり、さらに向かいの部屋にいる家族の気配も感じられます。
ビフォー・アフター
INSTRUMENTS
キッチン ヤマハリビングテック(現トクラス)
洗面台 造作(天板自然石:名古屋モザイク、ボウル:ヤスダプロモーション、水栓:カクダイ)
トイレ LIXIL