17/01/26 12:52 投稿
未完成だからいいんです!「リノベ+DIY」で理想の住まいを「つくりあげる」のが今風です。
リノベのトレンド
住まい手のライフスタイルに合わせた空間を一から作り上げ、中古住宅に新たな付加価値を生み出すのがリノベーションですが、さらにDIYによってより自分らしい住まいを求める人が増えているようです。その目的はもはや「節約」だけにとどまらず、「自分好みのインテリアにしたい」「家族の団らんのひとつ」「趣味として楽しみたい」など多様になっています。今回はリノベーション+DIYで家づくりを楽しんでいる事例に注目してみたいと思います。
「こだわるところは自分で、出来ないことは依頼」というスタイル
これで完成!?と思わず言ってしまいそうなこちらのお宅。登山が趣味という施主様の希望で、シンプルなつくりの山小屋をイメージしてつくられました。むき出しのコンクリート壁や天井はご自身でDIYを楽しめるよう、下地までをRenomama (リノまま)が施工しています。「欲しいものは自分でつくる・こだわりは自分で実現する」という考え方はまさに今風。家づくりを楽しみつつ、コスト面でもコントロールできるDIYはリノベーションならではですね。
余白を残してカスタマイズを楽しむ
築46年の一軒家がすっかり夫妻の好みの空間に変身しました。リノベーションをしたとはいえ、基本的に壁は構造用合板のまま。釘やビスを気兼ねなく打てるので、DIYをしたい住まい手にはうってつけの素材です。以前インテリアショップに勤めていたこともあるほどインテリア好きの夫妻は、そこに自ら好みの塗装を施しました。さらに夏休みを利用して友人と手がけたというLDKの壁は珪藻土を左官仕上げにしています。あえて完成させなかったことで、より夫妻の家に対する思いや、何より日々の暮らしに楽しみが生まれ、「自分たちの家」を手に入れたよろこびもひとしおなのだそう。
生き物を世話するように家と付き合う
セルフリノベーションを希望していた夫妻の希望通り、G-FLATが手掛けたのは基本の構造のみ。ほとんどの壁天井の塗装と床のフローリング張りは夫妻がDIYで仕上げました。入居当時はまだ完成には程遠く、客間とLDKのみで生活を開始したそう。家族の協力を経て完成した家は、仕上がりの粗さはあるものの、愛着が深くなったそうです。「今が完成形でなくても、生き物を世話するように家と付き合えばいいんです。これから子どもと一緒にできるのも楽しみ」という奥様の言葉が印象的。既存の収納や建具の多くを残し、食器棚・書棚・桐箪笥など売主から譲ってもらった古道具もインテリアに採用。建物の歴史も引き継ぐリノベーションになりました。
壁の漆喰はDIYで。いっそう愛着が深まる家に
両親と同居するために実家リノベに着手したOさん。実家は大手ハウスメーカーの軽量鉄骨なので躯体は問題ないはずだし、予算的にも建て替えは考えなかったそう。相談をした株式会社デン・プラスエッグは女性目線の配慮が行き届き、細やかな提案が気に入り依頼を決意。「風と光が通る家」をテーマに生まれ変わった家は、家族と共に成長する素材にこだわり、無垢材の床、漆喰の壁、キッチンのタイルや真鍮の取っ手など、経年変化が楽しめるものを使用。使い込むほど味わいが増し、それが個性となりやがて家族の色になっていきます。さらに2階の居室や水回りの壁は友人たちとDIYで漆喰を塗り、いっそう愛着が深まる住まいに仕上がりました。
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リノベりす編集部コメント
今回ご紹介した事例からは、既成の考え方にとらわれない家づくり、また暮らし自体も自由に楽しんでいる姿が見えてきます。その後ろには、住空間に対する意識の高さやブレないライフスタイルが伺えるような気がします。こうした新たなウェーブがこれからどんな広がりを見せるか楽しみですね。