天空のバスルームが家じゅうに光を届けるワンルームリノベーション
ハンズデザイン一級建築士事務所 (設計・施工)
足触りがやさしい無垢材をたっぷり使い、愛猫も心地よい空間に。脱走を防ぐため、引っ掻いても破れにくいアルミのエキスパンドメタルの網戸も採用しました。
DATA
間取り図
日常の生活を大切にし、丁寧につくりあげる
オープンな浴室を中心に据えたワンルームに
「お風呂で気持ちよく過ごしたい」と13年住み慣れた家のリノベーションを検討し始めたIさん夫妻。65平米・2LDKのマンションは、夫妻ふたりで暮らすのには十分な広さであるものの、壁が多く浴室も奥まっていたため、閉鎖的な空間だったのだそう。
この物件ならではのポテンシャルを最大限に活かし夫妻の要望をしっかりと汲み取ったハンズデザイン一級建築士事務所は、家の中心にガラス張りの浴室を配したワンルームというユニークな間取りを提案しました。
玄関を開けてすぐのところに、透明な壁に囲まれた浴室を置くことで、ルーフバルコニーから入る明るい光や爽やかな風を家じゅうに取り込んでいます。オープンな浴室は、天井やインナーサッシに木を使い、光沢のあるタイルや白いバスタブと合わせてシンプルに。バスタブにつかりながら、趣きある下町の風景やスカイツリーを眺められ、極上のバスタイムを満喫することが実現しました。
玄関の正面に透明なバスルーム！驚きのプランでしたが、Iさんが前向きに考えたことで明るいワンルームが実現しました。
ハーフユニットバスに、ガラスの扉や壁を組み合わせたオリジナルデザイン。視線を気にせずゆったりと過ごせます。
好きなものと一緒に心地よい暮らしをつくる
床に杉無垢フローリング、壁にホタテ塗装をあしらった、ナチュラル感あふれる住まい。造作家具にもアルダー無垢材を使うなど、すみずみにまで素材感を生かしました。少しの壁とガラスでゆるやかに仕切られたコーナーには、実用性がありつつ見た目に美しい家具をセレクト。これまでも暮らしの道具を丁寧に選んできたIさんらしく、部屋に合わせて色や素材をコントロールしています。
雑然としがちな衣類やストック品は、見えない場所に集中収納。デザインのよいキッチン雑貨やカラフルな表紙の本などは、見て楽しめるようオープンに並べました。見せる収納がインテリアのアクセントになり、おしゃれな日常を感じさせる洗練された雰囲気に。
室内窓の向こうは、趣味のものづくりを楽しむアトリエ。通り抜けられるので、玄関からキッチンのアクセスもスムーズです。
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モルタルの左官仕上げのキッチン壁。コンロ前は手入れしやすいようガラスを張るなど、使いこなしまでを考えた細かい配慮のうえでの提案がみられます。
のんびりとした縁側の雰囲気を醸す、床座リビングは、杉無垢フローリングの質感を堪能できるだけでなく、ルーフバルコニーへの開放的な視界が広がるとっておきの空間に。
アトリエの引き戸を開けておけば、ぐるっと回れるレイアウト。キッチンもアイランド型で回遊動線に。
天井や壁に開口を設けているので、オープンな雰囲気のアトリエ。集中したいときには扉をクローズ。
ルーフバルコニーなど外部とつながる抜けがあることで、同じ面積でも広がりを感じます。
ドアを設けない寝室は、廊下からの視線も角度を設け絶妙な配置に。クローゼットとはカーテンでフレキシブルに仕切る形になっています。
ミニマムな美しさのあるサニタリー。光も風も通り抜ける場所に移設したことで気持ちのよい空間に。
土間を広げて、トイレ空間を一新。石のモザイクが雰囲気づくりにひと役買っています。
ビフォー・アフター
MATERIAL
床：杉無垢フローリング、タイル（キッチン）、モザイク石（玄関土間）
壁：ホタテ塗装、モルタル（キッチン）、大谷石（キッチン腰壁）
造作家具：アルダー無垢材
INSTRUMENTS
キッチン：造作（コンロ/リンナイSYRD640STS、混合水栓/セラトレーディングVL.KV1CDU）
バスルーム：ハーフユニット/TOTO・PYP161ABJK
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リノベりす編集部コメント
バスルームを思いきった配置にしたことで、屋外の心地よさをたっぷり味わえる住まいになりました。ルーフバルコニーからの光や風が存分に生かされていますよね。柔軟なプランで暮らしの幅もぐっと広がったと思います。