築60年の風情が漂う、新旧融合リノベーション。耐震・断熱・間取りを更新して快適に！
住工房 (設計・施工)
室内はすべて塗り壁（エマルジョン塗装）に。手仕事のぬくもりのなかにフランク・ロイド・ライトの照明が映えています。また、壁付け棚も照明と同じナラ材で造作しました。
DATA
間取り図
長く暮らす家だから、シンプルで飽きないリノベーションを
スキップフロアのリビング＆ダイニングキッチン
築60年の戸建て住宅を譲り受けたSさん。父が育ったその家は、祖父母が亡くなってからしばらく空き家のままでした。
「思い出がある家なので、できるなら風情を残したリノベーションがしたい」と、県内のリノベ会社・住工房に相談。これからの暮らしの快適性や安全性を高めるために耐震補強と断熱改修を行いつつ、昭和の趣を活かして家全体をつくり変えることにしました。
また、天井を上げてスキップフロアを採用することで、空間をより広く感じさせています。
収納はぴったりサイズをオーダーすることで、空間を無駄なく使い切っています。
昭和の趣が薫る外観を継承。さらに庭にあったイロハモミジもシンボルツリーとして残しました。庭は作り込まず、砕石や砂利、栗石を入れて、これから自分流に整えていきます。
新しく取り入れるものは既存の雰囲気に合わせて
家の中央に位置する玄関は、欄間や釉薬タイル、土間の石畳を残しながら木製の格子戸をプラス。格子戸は経年変化を加味して木材の色を決めました。
動線は玄関からLDKに向かう主動線のほか、シューズインクローゼットに入るプライベートな動線も用意。そのため外出に必要な物が玄関に出ることがなく、訪れる人がいつでも風情を感じる空間になっています。
すぐ隣の書斎は既存の窓を活かしてちょっとレトロな雰囲気に。祖母が愛用していたカリモクのカウチとテーブルを並べ、窓下にはリメイクしたサイドボードを置きました。
格子戸にはどこか懐かしい摺りガラスを採用。柔らかい光に包まれた、おもてなしの空間に。
既存のブラケット照明に合わせたペンダントライトは、Sさんが選んだ逸品です。
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壁に沿わせたキッチン＆収納。扉は突板、ワークトップはステンレスに。収納のタイル壁が素朴な印象です。
キッチンとダイニングの間には、収納を兼ねた腰壁を設置。ダイニング側は素材感のある白いタイルに。
すべての床は栗材を使用。リビング下はカーポートの空間を利用して床下収納をつくりました。
階段の入り口に引き戸を設けることで、LDKの寒さや暑さを軽減。エアコンの効きもよくなります。
LDKに入るドアのノブは、丸いフォルムがポイント。
自然光が部屋の隅々まで行き渡る、摺りガラス入りの建具。
レトロな雰囲気の造作洗面台。鏡の裏は収納にしてすっきりと。
白い塗り壁と楕円のタイルが爽やかなトイレ。カウンターにはナラ集成材を使用。
玄関からのプライベートな動線上には、シューズインクローゼットが。
靴だけでなく、趣味のキャンプ用品が収納できる棚幅を確保しています。
ビフォー・アフター
MATERIAL
床：栗材
壁：エマルジョン塗装
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リノベりす編集部コメント
もともとの佇まいを壊さないようにしながら、快適さを導いているリノベーションですね。新しく取り入れたものが古いものとしっくり馴染んでいるので、家全体がどこか懐かしい雰囲気です。経年変化が楽しみになる住まいだと思いました。