床上げの制約を逆手に取ったマンションリノベ。段差でエリアを分けて視線もコントロール！
たすかけ 吉祥寺ラボ (設計・施工)
既存の梁や耐力壁を活かしたアールの壁。こだわりのオーダーキッチンや美しい無垢材フローリングと響き合い、スタイリッシュな空間に。
DATA
間取り図
建築家や家具屋とコラボしたリノベで、「自分らしさ」「家族らしさ」を提案
床をあげて、バスルームを窓際に移動
物件探しからリノベーションまでワンストップで、たすかけ 吉祥寺ラボに依頼した施主ファミリー。家族4人が快適に暮らせる広さなどを条件に探してもらい、坂の上に建つ日当たり良好のマンションが見つかりました。
リノベプランを考えるなか、要望のひとつだったのが「外を眺められるバスルーム」。浴室を移動させるには、床を上げて配管を通す必要があり、LDKの段差は避けられませんでした。そこで段差を上手に使い、視線の高さをもってゾーニング。リビング部分は一段低くすることで天井高を確保し、暖かく足に優しいカーペットを敷き込みました。一方キッチンからダイニングにかけては無垢材フローリングを張っています。
キッチン横の引き戸の向こうが、バスルーム＆脱衣室。街並みを眺めながらお風呂に入り、一日の疲れをゆったりと癒せます。
LDKの主役はグレイッシュなオーダーキッチン
日々の暮らしに欠かせないキッチンは、家族の団らんや来客のおもてなしと、さまざまなシーンに対応できるよう、洗練されたデザインに。使い勝手も重視し、色だけでなく素材や設備の組み合わせもすべてオーダーしました。
またリビングに対面するオープンスタイルは、いつでも家族の顔が見えるので、キッチンからのコミュニケーションも広がります。
ちょっと奥まった落ち着いた空間は、家族の気配を感じつつ、ひとりでもゆったりできる隠れ家のようなスペースになりました。
リビング・ダイニング・キッチンは段差によって自然とエリア分けがされています。あえてソファは置かず、くつろぎの床座リビングに。
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リビングとダイニングを仕切るのは、やわらかい印象のアールの壁。美しい陰影をもたらす珪藻土仕上げに。
壁のパターンは施主と職人が現場で打ち合わせを重ねて決めました。
板の間を上げて壁の桟に掛けると掘りごたつのようなワークスペースに。前面の壁にはホワイトボードを設置。
時にはゲストルームにもなる小上がりの和室。来客用の布団は畳の下に収納しています。
帰宅後すぐに手を洗えるよう、モルタル仕上げの玄関土間の正面に手洗いスペースを設けました。
廊下の天井高を下げて天井裏の空間を収納に。
天井裏収納へはファミリークロゼットからも入ることが可能です。
写真：Shuya Sato
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リノベりす編集部コメント
浴室などを移動するための床上げが空間をゆるやかに仕切り、床の仕上げを変えることで、デザイン性も高まっています。畳の小上がりや天井裏の収納など暮らしやすい工夫も詰まっていますね。