見せない美学を貫いたマンションリノベーション。適切な収納ですっきりと洗練された空間に

黒×ベージュの空間にアールデザインを散りばめて

モダンでスタイリッシュな印象の黒と、柔らかな印象のベージュを基調とした住まい。生活感を意識させない、落ち着きのある空間が広がっています。
こちらにくらすのは、30代の夫妻と子どもの3人家族。築26年のマンションをフルリノベして、間取りもインテリアも大きく変えました。

めざしたのは、「家っぽさ」をそぎ落とした、住まいのかたち。キッチンは、家電や食材などをすべてパントリーに入れ、表には棚ひとつないスタイルに。床材、水栓金具、照明を黒で統一することで、独時の世界観をつくり上げました。
壁と天井はあえて塗りムラを楽しむベージュの塗装仕上げに。自然光や照明の灯りによって生まれる美しい陰影が、空間に奥行きをもたらしています。

デザインのポイントは角を丸くした「アール」。LDKの天井や開口部に取り入れ、さらに玄関はアールと間接照明の組み合わせで印象的な住まいの顔に。また、各所の出隅もアールで仕上げています。

究極の隠す収納を実践したオープンキッチン。パントリーには扉がないので出入りしやすく、アールの垂れ壁で程よく隠しています。

将来に備えたフレキシブルな間取り

間取りは3LDKから1LDKに。玄関、洗面所、パントリー、ウォークスルークローゼットと充実した収納スペースを確保し、生活の中心となるLDKをすっきりとまとめました。

リビングの一角に設けたフリースペースは、ベッドスペースにも変えられるフレキシブルな空間。
一方、エントランスとつながるベッドルームは、2つの個室に分けることも可能なので、子どもが成長した時など柔軟に対応できます。
そのときどきの家族の変化にフィットするよう、常に進化する住まいになりました。

使う場所の近くに、たっぷりした収納スペースをつくることで、部屋が片付き、暮らしや家事がぐっとスムーズに。