「流行」から「暮らしやすさの追求」へ|2021上半期ランキング

リノベのトレンド

2021年上半期、人気の高かったリノベーションTOP5を発表します。

今回は、新築の建売住宅をリノベーションした事例が1位に。
中古購入または今住んでいる自宅をリノベーションするケースが多いなか、あえて新築建売をカスタマイズするという新しい考え方。老朽化した中古物件を蘇らせることがリノベーションとしての醍醐味である一方で、設備のような消耗箇所の入れ替えや性能向上は予算に大きく影響します。そこで、最新の住宅性能を持つ新築を手に入れ、リノベーションで自分たちらしさを加えることで、効率的に理想の住まいを実現するのもひとつの方法と言えるでしょう。

そのほかのランキングについても昨年に引き続き、家で過ごす時間が増えたひとが多くなった影響か、より具体的に暮らしを考え、自分たちにフィットさせた事例が人気を集めました。
在宅ワークをすることになった、子どもたちを遊ばせるスペースが必要になった、家でリラックスできる場所が欲しくなった、心地よい素材に囲まれて暮らしたくなった、などなど、長い時間を家で過ごすなかで、住まいに対する具体的な不満や要望が顕在化し、流行のデザインをプラスするリノベーションから、各々のライフスタイルにより寄り添ったリノベーションへの変化が見られました。

1位:好みのデザインと最新の性能を手に入れる!新築建売リノベーション [スタイル工房]

2021年上半期で一番注目を集めたのは、新築の建売住宅を入居する前にリノベーションした事例。
構造や住宅性能など新築ならではの魅力はそのまま活かし、間取り変更にともなう壁の撤去も最小限。と同時に、キッチンを中心に設備をアップグレードしたり、家事動線を見直したりして、家族の暮らしに家をフィットさせています。
ごく一般的だった内装は、無垢材やアイアン、タイルを追加することで、ナチュラル感あふれる空間に大変身。床の無垢材を1階はオーク材・2階はアッシュ材と使い分け、建具もそれぞれ塗装するなど、すみずみにまで好みのスタイルを貫いています。

「新築建売」をあえてリノベ!立地もコストもインテリアも理想どおりに


スタイル工房

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2位:子どものためのスペースを造作ベッドで2つに分割 [NextColors Inc.(ネクストカラーズ)] 

第2位は、使いにくい間取りを解決したスケルトンリノベーション。
そのきっかけとなった子ども部屋は、上下2段に分かれたベッドを壁に見立て、互い違いに塞ぐことでプライベート感のあるスペースに。子どもたちの好きなカラフルなクロスによって楽し気な雰囲気が漂っています。

一方、家族が団らんするリビングダイニングは、キッチンがひと続きに配置された明るく広い空間。隣接する和室の戸を開け放てばさらに空間が広がります。
また、子どもの身長を刻んできた柱を移設するなど、家族の歴史を残しつつ今の暮らしに合った住まいになりました。

スケルトンリノベで実現!使いやすい間取りと遊び心のある子ども部屋


NextColors Inc.(ネクストカラーズ)

3位:部屋の境界線をぼかして土間のあるワンルームを広く見せる [ゼロリノベ]

玄関から広がる土間空間にワークスペースや寝室が配されたリノベーションが第3位。
土間をはじめLDKやウォークインクローゼットには扉がなく、カーテンやウッドブラインド、造作のオープン本棚でさりげなく仕切っています。ほぼワンルームの空間に加え、収納するものを具体的にイメージして棚を造作しているので、実際の面積以上に広く感じるスッキリした住まいに。

お互いを気にすることなく仕事に取り組めるよう離れた場所に設けた2か所のワークスペースや、子ども室として分割できる広い寝室など、間取りの工夫も魅力のひとつです。

土間から生まれる新しい生活。空間につながりのあるワンルームのような部屋へとリノベーション


ゼロリノベ

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4位:自然素材で味わいを深める、緑に囲まれた家 [青木律典|デザインライフ設計室]

窓外に緑が広がる、築44年の落ち着いた団地の一室。団地によくある壊せない壁を活かしながら、家族3人が暮らしやすい間取りに再構築しています。
家族が集うリビングは出来るだけ広くとり、ダイニングやキッチンはコンパクトに。縦格子で仕切って空間に連続性をもたせたり、大きな窓で視線の抜けをつくったりして、広がりと楽しさを獲得しています。

床はカラマツの無垢材、壁と天井は漆喰仕上げ、壁の一部と扉はツガ材と、内装材には豊かな自然と響き合う天然の素材をセレクト。各部屋に設けた障子からは、柔らかい自然光を取り込まれています。


青木律典|デザインライフ設計室

5位:ロンドン仕込みのセンスが光る美的空間 [東京リノベ]

ヨーロッパのアパルトマンをイメージした都会的な住まい。
ロンドンに暮らしていた夫妻が、現地で集めていたアンティーク家具に合わせて、中古マンションをリノベーションしました。

LDKはタモ材のヘリンボーン張りとベージュの壁紙で上品にまとめ、中央にはアールカウンターのオープンキッチンを配置。天然の大理石マルキーナを加工したカウンターに木のリブ材を組み合わせることで、上質なミックススタイルに仕立てています。
寝室はヘリンボーン張りに加え、一部を玄関からつながる石床仕様に。ワークスペースやアウトドア用品の収納として使える多機能なスペースになっています。

アンティーク家具が似合うアパルトマンをめざして。ロンドン帰りのフルリノベ


東京リノベ

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リノベりす編集部コメント

2021年上半期の人気ランキングは、新築建売を購入してリノベーションするという、少し珍しい事例が1位になりました。中古購入または今住んでいる自宅をリノベーションすることが多いなか、あえて新築建売を選んだ理由が気になった人が多かったのではないでしょうか。完成しているけど住まう人にとっては「何か足りない…」と感じることもある新築建売。ならばいっそのこと住む前にリノベーションする、という選択が増えてくるのかもしれませんね。

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