「新築建売」をあえてリノベ！立地もコストもインテリアも理想どおりに
スタイル工房 (設計・施工)
キッチンを目隠しする腰壁も袖壁も、のっぺりした白い壁だったリノベ前。羽目板やタイルで仕上げて、空間にナチュラルな素材感が加わった。左手の洗面室の引き戸は、キッチン側に位置をずらして家事動線を良くした。
DATA
物のカタチを変え人の気持ちを変える幸せづくりがモットー
エリアとコストの条件をクリアする「新築建売リノベ」にシフト
建売住宅といえば、購入後すぐに入居してそのまま新生活をスタートするのが一般的。Yさん夫妻は、新築の建売住宅を購入して入居前にリノベーションするという少しめずらしい選択をした。結婚を機に持ち家を検討するようになり、夫婦ともに戸建て志向だったことから、当初は土地を購入して注文住宅を建てるつもりだったとか。ところが希望のエリアの土地代と建築費用のバランスから、「新築建売住宅をリノベ」にたどり着いたという。リノベーションは、スタイル工房に依頼。不動産会社の紹介で知り、柔軟な対応力とデザイン力に魅力を感じたそう。「建売っぽさ」をなくしてYさん夫妻の好みを反映し、設備をアップグレードすることがリノベのメインテーマとなった。
LDの床は無垢のオーク材に張り替え、木製家具の似合うあたたかみのある空間に一新。玄関につながる引き戸の引き込み部分は室内窓にして、光が通り抜けるようにした。天井にはスポットライトをつけたライティングレールを新設。
無垢の床材はフロアごとに樹種を変えてそれぞれの表情を楽しむ
建売住宅ならではの万人受けするシンプルな内装は、無垢材、アイアン、タイルなどが加わり、夫妻の希望だった素材感のある空間に大変身。住宅関係の仕事をする夫は素材の知識が豊富で、無垢の床材は特にこだわった部分だった。１階は落ち着きとあたたかみのあるオーク材、２階はスタイリッシュな雰囲気のアッシュ材に。建具も一新し、好みの色に塗装して空間のアクセントにしている。キッチンやトイレの設備は交換してアップグレードする一方で、しっかりとつくられた構造や住宅性能といった新築住宅の良い部分はそのまま生かした。Y邸は、間取りは大きく変更しなくても好みの内装と暮らしやすい住まいが叶うリノベの好例といえそうだ。
テレビの背面側の壁は、グレージュのタイルで上質感のある落ち着いた雰囲気に。収納不足解消のため、コーナーに物入れを新設した。
玄関につながる引き戸と洗面室のドアは、木製建具に交換。夫妻が好きなネイビーブルーの塗装仕上げに。
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羽目板の腰壁が空間のアクセント。照明器具も１つ１つ選んだこだわりの品。
システムキッチンは「パナソニック」。壁の立ち上がりがLD側からの適度な目隠しになっている。
キッチン背面側には収納カウンターや吊り戸棚、オープン棚を造作して使い勝手をアップ。
背面の壁の有孔ボードは妻のリクエストで。ツール掛けとしてだけでなく、ディスプレイを楽しめるスペースになった。
洗面台は既製のユニット洗面台から造作に変更。洗面ボウルは夫妻がセレクトした。
1階のトイレ。便器はタンクレストイレにアップグレード。手洗い器も新設した。
スペースを拡張した玄関収納。内部に明かり取りの小窓があるため、扉の片側はガラスに。
階段も内装材を変えてナチュラルな雰囲気を一新。手すりのアイアンが効いている。
2階の2室を一体にして、大型のWICを隣接した寝室に。収納不足もリノベで解消できた。
MATERIAL
床：オーク無垢フローリング（１階）、アッシュ無垢フローリング（２階）
キッチンカウンター：ボルドーパイン
INSTRUMENTS
キッチン：パナソニック「ラクシーナ」
トイレ：TOTO
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