やりたいことを詰め込んだ、温もりと快適さに満たされた住まい
スタイル工房 (設計・施工)
DATA
物のカタチを変え人の気持ちを変える幸せづくりがモットー
高さも広がりもある大空間を、プランニングの工夫でより魅力的に
「自分たち好みの空間を手に入れるには、中古マンションを購入してリノベーションを」と思っていたMさん夫妻。「自分たちの新居に」と買い求めたマンションは、眺めのよい立地に建つ最上階の一画で、前の持ち主が、壁や天井を取り払った状態で売りに出していたこともあり、高い勾配天井や大きなLDを備えた大空間だった。早速、リノベーションの依頼先を数社に絞って相談したところ、「プランがもっとも気に入ったから」とスタイル工房に依頼することに。
「もとの建物の良さを生かしながら、自分たちのライフスタイルに合わせたい」という要望から、約29畳の広いLDKは、閉じられていたキッチンの壁を取り除いてオープンに。回遊性のあるアイランドにつくり変え、家事のしやすさも高まった。リビングのコーナーには来客用の和室をつくり、最上階ならではの天井高を生かしてロフトを増設。プラスαの空間によって、様々に過ごせる豊かなLDKに生まれ変わった。
バルコニー側にある2面の窓から日差しが入って明るいLDK。マンション購入のきっかけにもなったダイナミックな景色を楽しむために、左側の窓にはベンチが造作されている。床はフローリングを希望したが、マンションの規定でカーペット敷きに。
考え抜かれた動線や収納で快適に！ 自然の温もりでリラックス
夫妻が心地よく暮らせるように、寝室とキッチンの間にあった壁は取り払い、その間に大きなウォークインクロゼットを設置。両側から出入りでき、通り抜けもできるので使い勝手は抜群だ。また、「玄関にも大きな収納が欲しい」という要望から、玄関ホールに隣接していた寝室の一部を取り込み、土間収納を新設。寝室は若干狭くなったものの、土間側の壁に室内窓を取り付け、通風や採光を促すという新たなメリットをもたらした。
一方、内装は、夫妻の希望通り、天井の一部に無垢のパインを、収納の造作にアッシュやタモを用いるなど、自然素材を多用した。建具や壁の一部に珪藻土を取り入れているが、これは夫妻がDIYで塗ったもの。思い出づくりと一緒にコストの調整も兼ねたそう。
こうしてナチュラルな温かみとともに、暮らしやすさや開放感のある住まいに変わったことで、リビングから景色を眺めるひと時も一層気持ちのいい時間になったことだろう。
本をディスプレイ収納している木製カウンターは、システムキッチンに造作したオリジナル。壁側のカウンター収納は、Mさんが支給した製品に合わせて木枠を造作し、木の温もりを高めたものだ。
扉を開ければ住まいがひとつながりになり、風も通って心地いい。既存の梁はコンクリートの躯体をそのまま見せ、天井の一部にはパインを、棚にはタモなどを使って、表情豊かな空間に。
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ロフトに上がる階段は、リビングのTVボードと一体感のあるデザインに。TVボードはスピーカーがすっきり収まるように配慮した。
キッチンがあったスペースの一部を活用し、ウォークスルータイプの大型クロゼットを新設。キッチンと寝室から出入りできて便利。
リビングの一画に設けた和室は、引き戸を閉じれば簡単に個室化できるように配慮。普段は開け放してオープンに。
壁にクロスを張ったシンプルな和室。天井はパインの羽目板貼りにして木の温もりを添えた。
もとからあったクロゼットは、布団をしまえる押し入れに変更。床から浮かせたつくりにして、下部はディスプレイコーナーに。
玄関ホールからリビングを望む。ガラス入りのリビングドアを採用することで、LDKからの光が廊下に届いて明るい。
洗面室（右側）や寝室（左側）は、壁やドアで仕切られていたが、壁を引き戸にしたことで、戸を開ければ空間がひとつにながる。
新たにつくった土間収納。下駄箱の棚板は下地のみにとどめもらい、入居後に夫妻がDIYで完成させた。床はモルタル仕上げ。
寝室の土間収納側に取り付けた室内窓は、日差しを取り込み、風通しもよくするために設けられたもの。壁は夫妻が塗って仕上げた珪藻土の塗り壁。寝室の床もカーペットを敷いて、温かみを添えた。
トイレは設備も内装も刷新。床はコルクタイル、壁はクロスに張り替えた。壁の一部は、夫妻が珪藻土を塗って仕上げたそうだ。
MATERIAL
壁：珪藻土
床：カーペット
INSTRUMENTS
キッチン：TOTO
洗面台：TOTO
吊り棚：アッシュフリー板＋タモ材（扉）
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