マンションでの楽器演奏どうしてる?(CASE1:Kさん/音楽愛好家編)【マンションの騒音トラブル研究所 vol.2-①】

リノベーション・ゼミナール

マンションの騒音トラブル、今回は楽器演奏による音がテーマです。楽器の音がむやみに響いてくればストレスに感じる人も。在宅時間が増え、楽器を楽しむ人も多い昨今、先輩演奏者の体験談を聞いてみませんか。

「リライフプラス premium no.2」掲載

text: atsuko tanaka

illustration: tatsuki oshimoto

マンションでの楽器演奏どうしてる?

CASE1

音楽愛好家 Kさん

かつてバンド活動に熱中し、今は趣味で作曲を行っている。家族との時間を優先させつつ、できる範囲で音楽を楽しむスタンス。

Masahiro KawanoとしてSpotifyなどに楽曲をアップしている。

リライフプラス マンションの騒音トラブル研究所 マンションでの楽器演奏

Q1 リノベの際、音楽室をつくった理由は?

リノベで、防音室とはいかないまでも遮音性の高い部屋をつくったKさん。
「爆音とまではいかなくても自由に音を出せる環境を要望しました」。

所有するおもな楽器はギター、ベース、キーボード。
キーボードはスピーカーとつなげて音量調整しています。

「音楽室は玄関寄りで、幸いなことに幹線道路も近い。寝室とはLDKを挟んで対角線上にあり、いちばん離れた位置なので安心して音を出せます」。

リライフプラス マンションの騒音トラブル研究所 防音室

Q2 DIYで壁に吸音材を貼ったそうですね

音楽室で目に留まるのが、壁に貼られた吸音材。「録音も行うので、音の反射を抑える工夫は必須。平たくいえばスポンジのような素材です」。吸音材はオンラインショップで購入し、DIYで施工。「リノベーション工事のとき、防音のために壁の下地ボードを2 枚貼り、その間に防音シートを挟んでもらいました。また、ドアは遮音等級の高いものを選びました」。

壁に吸音材を貼った音楽室。キーボードが引き出しにスッキリ収まる机は造作

音楽室は玄関を入ってすぐの位置にある

ギターは壁に吊るして収納。「弾きたいときにサッと手にできて便利です」

Q3 以前の住まいではどう対策していましたか?

以前は賃貸マンション住まいだったKさん。
「音を出すのはやはり玄関側の部屋で、極端に大きな音を出さないように気をつけていました。隣の居室が反転した間取りになっていて、水回りに隣接していたため気楽でした。あと1階だったのもよかったです」。

その前はアパート暮らし。「もうお互いさま。隣もうるさいからこっちもいいか(笑)と、あまり気にせずギターを鳴らしていました」。

Q4 音楽を楽しむ際、気をつけていることは?

「マンションでは音が躯体を伝って建物のあちこちに届くので、床にピンを立てて弾くウッドベースは特に注意しています。三脚のスタンドに立てた状態で弾くこともあります」。
スタンドは先端がゴムで、直接ピンが床に当たらない仕様。

「夜間、大きな音の出る楽器は弾きません。エレキギターをアンプを通さずに弾いたり、ヘッドホンで音楽を楽しむ程度ですね」。

Q5 生活音で注意していることは?

「上階から音が聞こえることがあるので、子どもには日頃から床を跳びはねないようにと言っています。まあ最低限のマ ナーではありますが」。

また家庭内では、仕事の関係で夫妻の就寝時間がバラバラなので、お互いの睡眠を妨げないよう注意しているそう。
「リビングと寝室を仕切る壁一面に収納を設置。物を入れるほど防音効果が高まると聞き、なるべくがんばって入れています」。

寝室はリビングの隣に配置

面積の広い壁面収納に、CDや本などをぎっしり詰め ることで、生活音がかなり抑えられるそう

取材協力/リノベる。

photo hiroshi endo

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【vol.1】トラブル回避に役立つ5つのポイント
【vol.2-①】マンションでの楽器演奏どうしてる?(CASE1:Kさん/音楽愛好家編)
【vol.2-②】マンションでの楽器演奏どうしてる?(CASE2:Sさん/コントラバス奏者・講師編)
【vol.2-③】マンションでの楽器演奏どうしてる?(CASE3:Tさん/チェロ奏者・講師編)
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