15/02/02 14:09 投稿
《リノベーション実録》リライフプラス編集が本気で家探し!(4)
リノベーション体験談
物件探し、資金計画…、家を手に入れるためには、知らなければならないことがたくさん。物件探しから基本設計まで、これを読めば、リノベーションに必要なことが、すべてわかる体験談・完結編!
資金計画の目途がついたら、基本設計へ。無理かもしれないことも、とりあえず口に出して言ってみる主義の私は、下記のような5つの要望を挙げてみた(本当はもっとあるんだけど)。そして上がってきたのがさらに下の図面。ブルースタジオらしい、曲線や斜めの線を生かした変化のある空間づくりはさすが! 夫のワークスペースと水回り、LDK、寝室がゆるやかにつながっていて住みやすそう。こんな家なら気兼ねなく友達を呼んだりできそう…などと妄想はふくらむけれど、忘れちゃいけないのがお金の問題。予算より1000万円もオーバーしてる! 中野区をあきらめて他のエリアで物件を探すか、リノベーションの内容を見直すか…。さあ、どうする私!?
君島家の設計に対する要望
1.夫のワークスペースを確保したい。パソコンは最低3台
2.妻の唯一の趣味、雑誌コレクションを収納できるライブラリーが欲しい
3.長女の勉強スペースが欲しい
4.家事動線をスムーズにしたい(とくに洗濯)
5.キッチンに広いワークトップが欲しい
君島邸の平面図とイメージスケッチ
もとの図面はこちら
(1)日当たりのよいリビング
角部屋なので二方向に窓があり、光がよく入るこのスペースをリビングに。「ここに四角いソファを置いちゃうと狭く感じるのでこんな形はどう?」と石井さんからの提案。
(2)効率のよいカウンターキッチン
つくったものをサッと出せて片付けもしやすい、シンプルなカウンターキッチン。こんなキッチンなら、ストレスなく家族に料理を手伝ってもらえそう!
(3)長女の勉強スペース兼ライブラリー
好きで集めている古雑誌をキレイに並べられる本棚と造り付けのデスクがある、小さな図書館のようなコーナー。娘の勉強スペースも兼ねている。こんな部屋があったら毎日楽しいだろうな。
(4)玄関と直結した夫のワークスペース
玄関とフラットにつながる土間感覚の夫のワークスペース。パソコンさえあれば仕事ができるので、デスクとちょっとした棚でもあれば十分。帰宅してすぐ顔を合わせられるので安心。
(5)家事スペースも確保
広めの洗面室には造り付けのデスクがあり、洗濯物をたたんだり、アイロンをかけたりできるようになっている。家事の中で洗濯が一番大変なので、主婦としてはかなりうれしい。
(6)二方向から出入りできるクローゼット
寝室側からも、洗面室からも出入りできるウオークインクロゼット。現在の住まいは洗う、干す、たたむ、しまうの場所がバラバラ。これなら衣類を一か所に集約できて効率がよさそう。
(7)ダイニングより一段下げたキッチン
キッチン部分はダイニングより一段下げて、ダイニングにいる家族とコミュニケーションしやすく。清掃性も考えて床はタイルに。
(8)水回りとクロゼットをボックスの中に
トイレ、浴室、洗面室、ウオークインクロゼットをボックスの中に収めることで使い勝手もよく、見た目もスッキリ。天井と壁の間を少しあけることで光が入り、圧迫感も軽減される。
(9)寝室とリビングをゆるやかに間仕切り
リビングと寝室の間は低めのパーティションでゆるやかに間仕切り。圧迫感がなく、それでいて安心感のある寝室スペースも確保できる。
★基本設計の重要word★「近隣への配慮」
マンションのリフォームでは、近接する住戸に住む人への配慮が欠かせない。資材や廃材を運搬するときには共用部分を通るし、工事中の騒音でも迷惑をかけることになる。工事を始める前に管理組合の許可を得ておくほか、上下階、隣接住戸には個別に挨拶に出向いて説明しておきたい。夜間は避けるなど、工事の時間帯にも配慮が必要だ。
★基本設計の重要word★「管理規約」
マンションの共通ルールである「管理規約」やその「細則」に、リフォームのルールが定められている場合がある。たとえば、工事を行う時間帯の制限、フローリングの防音性能の基準などだ。また、共用部分に該当するベランダの使用法については、構造や避難路に影響がない限り、エアコンや給湯器の室外機新設が認められる場合もある。
★基本設計の重要word★「専有部分と共有部分」
マンションは、入居者それぞれが所有する「専有部分」と、入居者全員で共有する「共用部分」に分けられる。このうち、所有者個人がリフォームしてよいのは原則として「専有部分」のみ。エントランスや共用廊下はもちろん、専用使用できる部分でも、玄関ドアやサッシ、バルコニーも共用部分にあたる。勝手に手を加えることはできない。
★基本設計の重要word★「パイプスペースと給排水管」
マンションの給排水管は、共用部分にあたる「縦管」と、専有部分にあたる住戸内の横引き管(枝管)がある。縦管が通っているのが図面上で「PS」と書かれている「パイプスペース」だ。パイプスペースは動かせないが、枝管を引き直すことはできる。ただ、古いマンションでは「枝管」が構造の床を貫通していて動かせない場合もある。
「リライフプラス vol.1」掲載
text:utako hagiwara
illustration:rumi nishigori
photo:kohji yamada
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