生活スタイルを尊重した理想の二世帯住宅。屋外の心地よさを感じるリノベーション空間
One's Life Home (設計・施工)
ロフトは以前、折り畳み式の梯子を引き出すのが手間で物置き状態。固定の階段を取り付けることで、家族のプライベート空間として活用できるように。
DATA
建築家とつくるオンリーワンのデザインを、物件探しからワンストップで
広々心地よい、オープンな間取りに
祖父が建てた二世帯住宅に、両親と暮らす決意をしたMさん。以前は二世帯が階段でつながる間取りでしたが、今回のリノベーションで完全分離型に。親世帯と自分たち子世帯では、生活時間帯が違い、交友関係もそれぞれなので、お互いの生活スタイルを尊重する形にしました。
2階の子世帯は、部屋数を減らし、明るくのびやかな空間に変更。ロフトの昇降を梯子から階段に変え、スペースを有効活用できるようになったことで、平面的にも立体的にも広がりのあるつくりになっています。さらにバルコニーに面した一般的な引き違い窓を大きなFIX窓に。窓枠が見えないシンプルなデザインなので、見晴らしがよくなり空間がいっそう広く感じられます。
天井高を取るため、梁をむき出しに。白く塗装することで空間に馴染ませ、開放感を存分に味わっています。
撤去できない壁や柱をゾーニングに活かす
天井が高く開放的なキッチン・ダイニングと、窓を小さくし落ち着いた雰囲気のリビング。この2つの空間をさりげなく仕切っているのは、構造上取ることのできない柱や壁で、白く塗装して存在感を抑えつつも、間延びしない空間づくりに一役買っています。また家事動線を考え、動きがラクなL型の対面式キッチンや大容量のシューズクローゼットなどを設置。日々、ストレスなく家事をこなせるようになっているのだそう。
一方、1階の親世帯は、長い時間過ごすリビングを一番日当たりのよい場所にしたり、バスルームをLDKの近くにしたりするなど、寒さ対策も万全。リビングの床と屋外デッキの高さを合わせることで、いつでも庭を楽しめるようにしました。
「一番こだわったのは家事動線」とMさん。家事スペースに光と風を取り入れて、毎日を心地よく。
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FIX窓の向こうは、面積を広げ壁を高くしたバルコニー。視線を気にせず、屋外の心地よさを取り込んでいます。
広々としたオープンキッチン。親世帯と一緒に食事をする時に対応できるよう、オーダーで大きなサイズに。
ロフトに上るストリップ階段は、壁色と同じ白。アイアン手すりやランプの黒がモダンなアクセント。
バイオリンを習っているため、防音対策を施した子ども部屋。北側の優しい自然光が入ります。
フルオーダーの美しい洗面カウンター。脱衣室とは引き戸で仕切れるので、家族が入浴中でも気兼ねなく使えます。
1階と2階をつなぐ内階段は、白と濃茶でコーディネート。珪藻土の壁にリビングの明るい光を映して。
シューズクロークのある子世帯専用の玄関。引き戸とミラー、玄関ドアと高窓、それぞれ高さや幅を揃えています。
2階のバルコニーは、構造上出せる最大面積まで拡張。高い壁で囲み、ゆったりとくつろげる屋外リビングに。
子世帯のバルコニーを屋根に、その下に洗濯物が干せる1階デッキ。
親世帯は、床壁天井の内装材に加え、建具や壁面収納も明るい木目を合わせました。
親世帯が暮らしながらのリノベーション。「大変なことも多かったが、結果的に良い家ができました」とMさん。
MATERIAL
壁：珪藻土
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リノベりす編集部コメント
梁や柱など構造体を上手に活かしながら、開放的で明るい住まいになりました。間仕切りのないワンルーム空間は、親世帯子世帯が一緒に食事をする時も、ゆったりと過ごせますね。視線が気にならない広いバルコニーも多様に使えそうです。