広いリビングよりも大切なこと。心地よい距離感・間取りのポイントは?

リノベのトレンド

開放的な大空間、間仕切りのないシームレスな間取りが人気な一方で、広い空間だけが心地よさを生むとは限らないのでは、とリノベりす編集部は考えています。
働き方や暮らし方が変化していく中、家族それぞれがどんな日々を過ごすのか。どうしたら心地よく過ごせるのか。空間や間取りのつくり方で快適さは大きく変わります。

今回は、限られた空間の中で快適な暮らしを実現しているリノベーション事例をもとに、編集部が心地よさのカギを解説。生活空間のレイアウトや、時間の使い方、そして家族との心地いい距離感とは?そんなことを改めて考えてみる特集です。

ひとりの時間って大事。
個室がなくても大丈夫。こもる・ひと息つけるセミプライベートな空間

集中したいときや静かに過ごしたい時ってありますよね。そんな時にあるとうれしいのが、ちょっとだけこもれるスペース。専用の個室がなくても間取りの工夫によって、セミプライベートな空間で心地よくひとり時間を楽しむこともできます。

リノベーションでも人気の高いライブラリースペースをリビングのワンコーナーに。室内窓のついた間仕切り壁を立てれば立派なおこもり空間です。ロフトには漫画を楽しむスペースも。人が立てるほどの天井高はありませんが、座って過ごすには問題無し。低い天井は気持ちを落ち着かせる作用もあるので、おこもり空間との相性はよさそうです。

みんなで、ひとりで。それぞれの趣味を満喫できる2世帯リノベ

GLADDEN(グラデン)

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54平米のマンションに家族4人で暮らしているIさん。できるだけ開放的に暮らせるように個室は設けず、LDKの一角にロフトベッドと子どもたちのスタディスペースをつくりました。個室はありませんが、4方を壁で囲われているロフトは家族の視線を感じず、ひとりの時間を満喫できる場所。カーテンを取り付ければさらに個室感が高まります。

LDKとベッドスペースをワンルームにリノベーション!家族が集い思いやりが生まれる家 


リノベーション東京

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見えそうで見えない。
ほどよい距離感に大切な視線・目線設計

同じ空間にいても、壁の建て方や間仕切り、動線の取り方でほどよい距離は保てるもの。気配はあるけど姿は見えない。長い時間を過ごす家の中ではそんな距離感が案外心地よかったり。家の中には思っているよりも居場所があるのかもしれません。

LDK、寝室、ワークスペース、クローゼットをひとつの空間にまとめた事例。ただし、単にまとめただけでなく、その動線や視線設計は暮らしのシーンに合わせてフレキシブルに変わっていく工夫がされています。寝室には2人並んで使える広いカウンターを設置していますが、キッチン側にもちょっとした作業スぺ―スとして使用できるカウンタ―デスクを。ほどよい奥行の壁が視線を遮ってくれるので、それぞれが集中したい時には別々のスペースで。 さらに引き戸を閉めれば完全な個室になるため、プライベートとパブリックをしっかりと分けることも可能です。

変幻自在の間仕切りが主役!憧れのペントハウスリノベーション

たすかけ 吉祥寺ラボ

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自宅で仕事をする娘と、多趣味な母の二人暮らし。それぞれに気兼ねなく過ごしながら、その気配をちゃんと感じられるゾーニングがポイント。この事例も引き戸を使うことで空間をつなげる、区切るが自在に。通常、家の隅にレイアウトされがちな水回りや収納を真ん中に挟むことで、ぐるりと家を回れる動線が生まれ、結果的に空間はつながっていても、距離がとりやすい間取りになりました。

安心をもたらす動線リノベで、母と仲良く暮らす家に。


駿河屋

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84平米のほぼ正方形のマンションを4LDKからワンルームにリノベーション。広すぎるワンルームは逆に使いにくいのでは?と思ってしまいますが、家の中心に置かれたL型のキッチンカウンタ―や、意図的に作られている壁のちょっとした凹凸が、いい意味で死角をつくり、個々に過ごせるスペースを生み出しています。例えば寝室に設けられたワークスペースはオープンでありつつ、くぼみのおかげで視線を気にせず作業をすることができる設計。リビングからはスッキリと見えるのも大事なポイントです。

夢をかなえたマンションリノベ。北欧家具に囲まれて、猫と心地よく暮らす。

ハンズデザイン一級建築士事務所

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すべての問題を解決する⁉︎ 
狭くてもやっぱり欲しい、家事スペース

洗濯物を畳む、アイロンをかける、PC作業をする、子どものプリントなどに目を通す、ミシンをかける。これらのための場所を専用でもうけている家はなかなかありません。結果、家のどこかを間借りして、サッとやって、パパっと片づけるのが一般的。でも、これら全てを引き受けてくれる小さなスペースがあったらどうでしょうか?

暮らしのなかで欠かせない家事仕事は、いくつもの作業を同時進行でこなしていきます。このリノベーションは家事の動線に重きをおいて、無駄なくスムーズに、それでいてすっきりとした居室空間が保てるようにプランニングされています。そのコアになるのが2階の吹き抜けに隣接した家事スペース。洗濯機と物干しバー、カウンターを設置した本当にちょっとしたスペースですが、洗う→干す→畳む→アイロンをかけるという作業が最短距離で終われるように。吹き抜けの窓で階下とつながっているので、帰宅した家族に「おかえり」と声をかけることもできます。

もっと、ずっと楽しく暮らせる!インダストリアル+和テイストの家

スタイル工房

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収納計画をきっちりと立て、暮らしやすさと心地よいインテリアを手に入れたこちらの事例。8畳の部屋をまるごとファミリークローゼットにして、その真ん中にフレキシブルに使えるカウンターを設置しました。カウンターの下には、アイロンやミシンなどを収納でき、使いたいものが使う場所にある便利な設計。洗面室とつながっているので着替えの動線もラクに。

こもれる空間でもあるので、時々夫がここで英語の音読を練習しているそう。家事の場でありつつ、家族の誰もが、使いたいように使える便利なスペースになりました。

シンプルな暮らしと、北欧ヴィンテージのインテリア。理想の家をリノベーションで実現

HOUSETRAD(ハウストラッド)

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リノベーションをしようとすると、つい「あれがしたいこれがしたい」とイメージで理想の家を考えてしまいがちですが、心地よい家をつくるには「これはいやだ」ということから考えてみるといいのかもしれません。家族のストレスが少ない家=心地よい家、とも考えられます。実際にどの事例にも共通して言えることは、「前の家の〇〇が嫌だった」というところを起点として、暮らしやすい動線やちょっとしたアイデアが生まれています。

ライフスタイルが多様化して、家に求められるものはますます増えていきます。家という大きな箱で見たときのパブリックとプライバシー。そして家族同士のプライバシー。さらに暮らしに必要な家事。それらをどうやってレイアウトしていくのか。広くて素敵なリビングよりも、暮らしを心地よくしてくれるのは、そんな小さな生活の視線から。そんな気がしています。

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