洗面・手洗い場の配置に変化アリ!リノベで取り入れたい水まわりの新ルール

リノベのトレンド

いわゆる昔ながらの洗面・手洗い場所って、脱衣所や浴室の一角にあるイメージを持たれている方も多いでしょう。ところが、ここ最近のリノベ事例を見てもその配置関係は大きく変わってきました。洗面・手洗い場の位置を見直し、利便性が備わった事例をもとに、それを取り入れることでの注意点やメリットを解説していきます。

今回は、つくり手としてさまざまなお客さまの家づくりに携わっている湘南リフォーム 竹内 怜実さんに洗面台を独立することにおいての注意点・アドバイスをお聞きしました。

湘南リフォーム 竹内 怜実さん

湘南リフォーム 竹内 怜実さん

洗面台の移動で一番の課題は、排水経路ををしっかりと確保できるかという点です。特にマンションの場合ですと、共有排水管への接続位置や躯体へ抜けている排水管の位置(=排水管のゴール)が決まっているので、しっかりと勾配を取りつつ、ゴールまでの経路を確保する必要があります。排水経路の取り方は、床下に確保する、もしくは、床下にスペースがない場合は、壁の中にしまう方法があり、物件のポテンシャルによって異なります。もとの場所から大きな位置変更は難しいケースがあります。 

ご提案の際には、オープンにすることで通気性も良くなる一方、水ハネによる腐食を考慮して水に強い素材選びや対策をオススメします。

洗面所を独立させて、こもる・混雑を解消

朝の出勤や通学時間など、毎日使う洗面スペースの悩みのタネはとにかく「混雑すること」。急いでる時に限って、家族の誰かがこもる・使いたい時に空いていない...そんな慌ただしい朝の風景はよくある話です。

共働きのご夫婦と長女・長男の4人家族のTさん宅でも、リノベーション前は同じような悩みと問題をかかえていました。そこで、リノベーションで取り入れたのが、廊下スペースに洗面台を独立させること。大人ふたりが並んでも十分な幅を確保したことで、窮屈な脱衣所で、お互いに気を使いながら身支度をすることもなくなりました。 暮らしのなかで、使用頻度の高い場所や生活習慣として使用する場所を独立させることで、使いやすさはもちろん、自由度の高い設計ができるのです。

湘南リフォーム 竹内 怜実さん

湘南リフォーム 竹内 怜実さん

Tさんのお宅では、プランニング時から「とにかく洗面スペースを広く取りたい」というご要望がありました。もともと物件は、直床構造で床下がなく、リノベーションで二重床にしたため床下空間は存在しました。しかし、天井高を必要以上に低くすることは避けたかったため、排水勾配を確保できるほどのスペースを床下に設けられませんでした。そのため、壁の中で排水経路を確保する設計を取り入れました。

脱衣所から独立させることで、ふたり以上での使用時にもストレスを感じることがなく、ゆとりのある洗面台になりました。また、通路としての役割でしかなかった廊下に、洗面スペースとしての役割ができ空間を有効に活用しています。
そして、脱衣所と洗面台が重なると、狭さのほかに、浴室使用時の使いづらさも問題になります。Tさんのお子さんは、姉弟という家族構成のため、お子さんの将来を見越すと、このプランはとても有意義なものとなりました。

キッチンも洗面台もベストな場所に。室内窓で風が通り抜ける住まい


湘南リフォーム

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廊下・玄関ホールなど生活の動線上に。帰宅時もそのまま直行できる

出かける時の身支度だけでなく、帰宅時の手洗い習慣はキホン。外出先からの菌や花粉は室内に持ち込みたくない!って方も多いです。住まいは、本来、わたしたち住まい手の身を守り健康に過ごすためのもの。帰宅時は、極力室内のものに触れる前にまず手洗いを心がけたいものです。
そんな問題を解決するポイントは、必要な場所に洗面・手洗い場所を設置すること。人の出入りや動線上に設置することで、しっかりとその目的が果たせるのです。

居室入り口の一角に設けた手洗いスペース。玄関からLDKへ、階段の登り口という位置で人が行き交う動線上に設置しています。洗面所とは別に、手洗い場を確保したこちらの事例は、家族の集まるリビングダイニングの動線上に設けることで目的をしっかりと果たせる設備空間となっています。

もっと、ずっと楽しく暮らせる!インダストリアル+和テイストの家


スタイル工房

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こちらは、玄関ホールに洗面台を設置したリノベーション事例。特に、小さな子どものいるご家庭では帰宅時の手洗いはもちろん、室内にいても細かく手洗いを習慣づけしたいもの。水ハネなど防止するために子どもの体に密着でき、使いやすいシンク台などを検討することもオススメです。

思いのままにインテリアを着替えられるシンプルな箱!憧れを叶えたマンションリノベ


nu(エヌ・ユー)リノベーション

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プライベートゾーンとしっかり分けて。来客も気兼ねなく利用できる

手洗い・洗面台は、住まい手以外にも使う頻度が高い場所。脱衣所は、毎日出る洗濯物で常にお見せできる状態をキープするのも難しい...。家のなかで最もプライベートな空間となる脱衣所を見せるのはちょっと気が引けますよね。

Oさんのお宅でも既存の間取りは、脱衣所兼洗面所からつながる浴室という配置でした。それを思い切って、玄関から廊下の入り口に洗面台を独立。この配置のポイントは、玄関との境界は引き戸で程よく仕切っていることと、玄関ドア側からは死角となっていること。この上手な位置関係を利用することで、プライベートな場所となる洗面台をオープンな配置にしても、人目を気にすることもありません。

家族の会話がはずむ住まいに。洗練されたインダストリアルリノベ


SHUKEN Re(シュウケンアールイー)

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洗面・脱衣所って、暗く閉鎖的でなんとなくどんよりとした空間をイメージしてしまいがち。家の入り口である玄関土間に洗面台を設置したこちらの事例は、ゲストももちろん気軽に使用できます。それだけでなく、脱衣所の外に設置することで湿気やカビ対策としても効果があります。脱衣所の湿気のこもる個室で、鏡が曇って身支度ができない...なんてご経験がある方も多いはず。衛生的にも、常にさっぱりと保てるシンクまわりが理想的ですね。

生活の変化に合わせ、2度目のリノベーション。カフェのような心地よい住まい


entrie(エントリエ)

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見えることで整える。明るく開放的な場所をキープできる

一日の始まり、一日の終わりを締めくくる場所といっても過言ではない洗面台の存在。とくに鏡を設置することが多いため、自分自身と向き合う時間となります。洗面台をオープンな空間に配置することで「見える空間を常に整えるようになった」なんて意見が多いのも特徴です。

こちらは、スタイリッシュなインテリアに合わせて洗面台もプランニングされた事例。洗面まわりで使うもの、収納するプランをしっかりとセットで取り入れることで乱雑さも軽減することができます。何より、見えることで住まい手の意識が変わり、常にキッチリ整えることができるように。また、オープンな場所に設置することで、自然光も取り込めて明るく開放的な場所となるのも嬉しいポイント。

犬も人もリラックス。程よい距離感を見つけたマンションリノベ


nu(エヌ・ユー)リノベーション

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リノベーションは、より住まい手の理にかなった使い勝手にアップデートされています。家族と共有したり使用頻度の高いスペースだからこそ、「もっと暮らしを良くしたい、もっと快適に!」そんな住まい手のリアルな声によって、快適な家づくりへと目まぐるしく進化しているのです。

既存の間取りにこだわらず、それぞれの場所のあり方を考えてみる。本当に必要なものを、自身の住まい方にフィットさせるために見つめ直してみる。そうすることで、リノベーションは、今までになかったアイデアや可能性が生まれてくるのだと思います。

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