廊下を取り込み2方からつながる大空間へ。和室3部屋の間取りが大変身したマンションリノベ
ハンズデザイン一級建築士事務所 (設計)
DATA
間取り図
日常の生活を大切にし、丁寧につくりあげる
廊下を部屋に組み込んで、スムーズな動線をつくる
緑豊かで落ち着いた環境が気に入り、元気な男の子2人と気兼ねなく暮らせる、1階住戸を購入したIさん夫妻。これからのライフスタイルを考えて選択したのは、躯体以外をすべて取り去り、新たな間取りにつくり変えるスケルトンリノベーションです。
もとは和室が3つあり、まるで古い日本家屋のような雰囲気。ところが解体した結果、壁や柱のない、のびやかで明るい大空間が確保できたのだそう。そこでキッチンを中心に、子ども部屋とリビングダイニングを含む回遊動線を取り入れ、部屋と部屋を直接つなぐ、廊下のない間取りに変更。さらに玄関からLDKに入る動線のほか、ウォークスルークローゼットに向かう動線もつくり、生活の快適性を高めています。
日常を彩る、明るくすっきりした自然素材
穏やかな陽ざしが入り、視界の抜ける気持ちのいい場所は、子どもたちのスタディスペースに。すぐ横の壁際を夫妻のワークスペースとし、収納たっぷりのデスクを並べています。中央のソファを挟んで反対側には、オープンな子ども部屋を配置。普段は引き戸を開け放って、ひと続きの空間として使えるようにしました。
そんな家族が思い思いに過ごせる住まいは、仕上げ素材の魅力も満載。アメリカンブラックチェリーの無垢フローリングをはじめ、漆喰や大谷石を壁に使い、ルーバー天井は栂の無垢張りと、温かみのある天然素材を選んでいます。またキッチンの彫り込み加工や漆喰の刷毛引きパターンが柔らかな陰影を生み、空間に豊かな表情をプラスしています。
こちらの事例は、「リノベーションのビフォー&アフター vol.7」特集でご紹介しています。
ビフォー・アフター
MATERIAL
床:アメリカンブラックチェリー無垢材
壁:漆喰、ライムストーン(玄関)
天井:栂無垢材
INSTRUMENTS
キッチン:造作(浄水一体水栓:CleansuiGROHE・F914、食洗機:ASKO・D5556)
洗面台:造作(ボウル一体カウンター:LIXILルミシス)
リノベりす編集部コメント
リビングと子ども部屋がつながって一体感のある空間は、家族の気配が程よく伝わり、自然にコミュニケーションが生まれますね。同じ空間で過ごし、各自が居心地のよい場所を見つけられる、理想の住まいだと思います。