住まいの不安と要望をもとに。増築を取り入れたリノベーション
住工房 (設計・施工)
DATA
間取り図
築25年になる自宅のリノベーションを決意したHさん家族。「古くなった2階のベランダを何とかしたい」「リビングを広くしたい」「壁向きキッチンを対面にしたい」「外装もそろそろ替えたい」と、様々な思いを住工房に相談。要望を明確にしながら、プロの提案によってより良いかたちで希望が実現。同居する母も喜ぶお気に入りの住まいが完成した。
長く暮らす家だから、シンプルで飽きないリノベーションを
「ベランダの改善」と「広いリビング」を増築によってまとめて実現!
初回の相談の際、「2階のベランダが落ちてしまいそうで恐いので、取り払ってしまいたいです」と言っていたHさん。実際に住んでいた家を見てみると、確かにベランダの手すり壁には大きな亀裂があった。こういった亀裂をそのままにしておくと、崩壊の心配だけでなく、躯体に雨水が入って腐ってしまい、シロアリを呼ぶ原因になってしまう危険性も。
ベランダのある2階の部屋の真下はリビング。Hさんは「リビングを広くしたい」という希望も持っていたため、1階のリビングの増築をして、2階のバルコニーを支えなおすことに。これによって、ベランダは取り払わず、強度を高めてさらに有効活用。2階の掃き出し窓を交換する費用などもかからず、要望をすべて実現できた。
大切な思い出も一緒に。オーダーで叶える収納力抜群のキッチン!
「家族に背を向けて作業しなければならなかったキッチンを対面にしたい」という妻の希望を受け、大きく生まれ変わったキッチン。キッチンカウンターには妻の大好きな色、ブルーのタイルを張り、アクセントに。対面キッチンにしたことで、背面に大容量のキッチン収納を確保できるようになった。
背面収納は、オリジナルをオーダーで造作。「見せない収納」を左側に、「見せる収納」を右側に配置し、見た目にも美しくメリハリのある空間づくりを意識した。「見せない収納」の白い扉の後ろに入っているのは、もともとHさんが使っていた食器棚。オーダー家具というと敷居が高そうに感じるが、内部を手持ちの家具にすることで、思い出を大切にしながら造作費用も節約できる。引き出しの高さや大きさは、前もって収納するものを決めておき、ぴったりの寸法で設計。限られた空間を無駄にせず、美しく使いやすいキッチンが完成した。
ビフォー・アフター
MATERIAL
床:オーク無垢材
リノベりす編集部コメント
古くなっていたベランダを取り払うのではなく、「リビングを広く」という要望も踏まえて、増築により支えなおすという提案は、リノベーションのプロならでは。まずは気になるところを相談することが大切なのだということを考えさせられました。「見せる収納」と「見せない収納」を分け、見せない内部に手持ちの家具を設置するということが、思い出を残すだけではなく費用の節約にもなるという考えも参考になりますね。オーダー収納の魅力もたくさん詰まった、素敵なリノベーション事例でした。