7時限目:理想のリノベを実現するために知っておきたい!【マンション管理Q&A(2)】

リノベーション・ゼミナール

「そもそもマンションを管理しよう、と思って購入する人はいません。ですが、健全に管理されないと、のちのち困ったことになります」と話すマンション管理士の平山晃さんにお話を伺いました。第2弾。(text kimiko kimijima (FUSOSHA)、photo syuichi yamakawa)

ストライプ

 

Q4

自主管理のマンションは、買わない方がいい?

 

A.一概に安いからダメというわけではない。そのマンションにとって適正であれば問題ない

 

一般的に新築の場合は管理費は高く、修繕積立金は低く設定されていることが多いのですが、高いからよくないとも低いからダメということもありません。建物の規模や付帯する設備などによっても異なってきます。これもQ1で触れた長期修繕計画や期末の収支会計報告などである程度判断することができます。

 

Q5

管理費や修繕積立金が安すぎるマンションは、買わないほうがいい?

 

A.自分のものは自分で管理するのが本来の姿。楽しみながら参加できる人にはおすすめ

 

そもそも自分の持ち物は自分で管理するのが本来の姿ですし月々の支出が抑えられるので、私はいいと思います。一方で、これには住民同士のコミュニケーションが必須となる上に、ある程度は時間や労力を提供しなければならないため、これを楽しめる人でないと難しいでしょう。ただ単に管理費を安くしたい、という方にはおすすめしません。

 

Q6

管理会社や、大規模修繕を依頼する会社は大手の方が安心?

 

A.大手だからというだけで信頼するのはNG。比較検討が難しいのでマンション管理士などに相談するのもひとつの方法

 
管理会社は一般にも有名な会社がある一方で、大規模修繕工事の業者はあまり知られていません。管理会社も大規模修繕工事の業者も「大手(有名)だから安心」とは必ずしも言えず、非大手・無名であっても優れた業者はいます。特に大規模修繕は、住みながらの工事となるため住民のストレスがたまりやすく、細心の注意が必要なため、経験とノウハウが必要になってきます。

 

Q7

定期借地権付きマンションは、買わない方がいい?

 

A.リーズナブルに購入できるのは魅力的だが、売却しにくいデメリットも。所有権のマンションにはない地代や、退去の際の解体費用などが必要になるケースもあるので事前にリサーチを

 
30歳で50年の定期借地権付き物件を買ったとしても、人生80年と考えれば十分とも考えられる。とらえ方は価値観やライフプランにもよります。所有権のマンションと比べて3割ぐらい安く買えるのもメリット。ですが、残りの年数が少ないと売りにくくなり、管理が不十分になったり、退去の際に解体費用が発生することもあるので十分なリサーチを。
 

 

>>理想のリノベを実現するために知っておきたい!【マンション管理Q&A(3)】に続く

 

取材協力
_NKN1011

平山 晃さん(マンション管理士)

1969年生まれ。適正なマンション管理組合運営をサポートする、マンション管理士事務所「なごみ」代表。特に団地型マンションを得意とし、規約・法律に明るい。首都圏のマンションを中心に管理規約の見直しや新規での管理規約の作成、管理委託見直し支援、顧問、管理者管理、各種改善提案などの実績多数。メールによる相談や、面談も受け付けている。 http://office753.com/

 

ストライプ

関連するリノベーションを知る記事

人気のリノベーション事例