不動産のプロに聞く!後悔しないコンパクトマンション探しのコツ

リノベーション・ゼミナール

駅からのアクセスや立地がよく、30~50㎡くらいの広さ、1DK~2LDKの間取りであることが多いコンパクトマンション。その魅力や選ぶときの注意点、どんな人に向いているのかなどについて、厳選されたリノベーションマンションの紹介や仲介を行うサービス「cowcamo(カウカモ)」の村島智美さんに伺いました。

※こちらの内容は、2024年3月時点の情報です

後編の「不動産のプロに聞く!㎡数だけにこだわらない!コンパクトマンション選びの成功パターン4例」をみる

「リライフプラス vol.49」掲載

text:hiromi matsubayashi

illustration:akiko utsuro

リライフプラス 後悔しないコンパクトマンション探しのコツ 村島智美さん

村島智美さん(カウカモエージェント)

お客さまへ住まいの提案を行うエージェント業務のほか、カウカモ事業部の副部長としてメンバーのマネジメント業務に従事

Q コンパクトマンションの内見、どんなことに気をつければいい?

「コンパクトマンションは、面積が少ない分をどこかで調整している可能性が高いので、例えば同じ2LDKの間取りであっても、専有面積が狭い物件は個室がひと回り小さかったり、水回りがコンパクトになっていたり、という場合があります」。

実際、柱があるのでダブルベッドが入らない、水回りがコンパクトだとドラム式洗濯機が入らない、というケースもあるそう。

「間取りや㎡数だけで判断せず、内見の際に柱の位置、空間の広さや生活動線を体感することで、自分が望む暮らしができるのか、快適に暮らせそうかどうかをしっかり把握しましょう」(村島さん、以下同)

Q コンパクトマンションのメリットは?

「まずは物件価格が低く抑えられること。近年、首都圏のマンション価格が高騰していることもあり、立地の優先度が高い場合、広さを抑えた物件を選ぶ方も多いという印象です。また管理費や修繕積立金は広さに比例することが多いため、それらが比較的低く抑えられるのもメリットのひとつだと思います」。

立地がいい場合が多いので、売却や賃貸に出す際に有利、というのもメリットのひとつ。

Q マイソク(不動産チラシ)でよく確認すべきポイントは?

マイソクに記載されている専有部分の面積は「壁芯(へきしん)」表記になっています。建築基準法上の測り方で、壁の真ん中を基準にして面積を計測したもの。

一方、壁の内側の面積だけを計測する「内法(うちのり)」という測り方もあり、「壁芯」の面積よりも狭くなります。

登記簿に載せるのは「内法」面積となるため、「例えばマイソクで53㎡と表記されていても、内法では50㎡に満たない場合もあるので、住宅ローン控除を希望する場合は注意する必要があります」

Q 専有面積が少ないと住宅ローン控除が受けられないって本当?

中古マンションを購入する際、部屋の広さや、建築年月日や所得などで、住宅ローン控除の対象になるかどうかが分かれます。気をつけたいのは「専有面積」(壁芯)ではなく、「登記簿面積」(内法)の床面積が50㎡以上であること。

「登記簿面積」は「専有面積」より狭くなるため、50㎡以上と思っていたのに減税対象にならない、というケースも。登記簿上の建築年月日が1982 年1月1日以降であること(これ以前に建てられた物件でも「耐震基準適合証明書」などの耐震性を保証する証明書があればOK)も条件のひとつ。

控除を受けようとする年の所得が2000万円以下であることも必須条件です。

Q コンパクトマンションは住宅ローン審査が通りにくい?

30㎡未満の物件は、銀行によっては住宅ローン審査が通らないことがあります。

「金融機関によりますが、間取りがワンルームの場合も、住宅ローンとして融資が受けにくい場合もあるようです。ただしまったく可能性がないわけではないので、金融機関の選択肢が少なくなる、と考えておくのがいいと思います」。

ちなみに、マンション内に賃貸居住者が多いことはマイナス要素にはならないのでしょうか?

「それほど心配はありませんが、管理組合総会で合意形成がしにくいこともある点は気をつける必要があります」

Q コンパクトマンションが合うのはどんな人?

「コンパクトマンションは、広さよりも都心や駅近という立地のよさを優先する方に向いています。例えば、お子さんの学区を変えたくないとか、通勤に便利な場所であることを優先するケースが多いです」。

また、子どもが独立してふたり暮らしになった夫妻の住み替えにも適しているといいます。

「プロに相談することで家に対する考え方が変わり、希望する広さよりコンパクトな物件を購入して満足していただけるケースも実際多くありました。また、リノベで自分に合った間取りに変更することで、希望する広さの物件より狭くても、快適な環境を実現できるケースもあります」

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