使い込まれた風合いと、使い心地を両立
DATA
自分で塗る、テクスチャーを残す珪藻土
南側の窓から入るやわらかな光を優しく反射させるのは、テクスチャーが印象的な珪藻土の壁天井と、家全面に使われた古材の床。22畳もの広さがあるリビングダイニングの壁は、ご主人が2日半かけて塗ったものだ。 「珪藻土を扱うショップで講習を受け、大きく動きを出して味わいを残すように仕上げました。粗が目立たず味になるので…」(ご主人)
床は「芯古材」という杉足場板を削り表面を加工したもの。お子様が小さく、奥様が自宅でヨガ教室を開く予定もあったことから、風合いをキープしつつ素足で歩ける床にすることを希望し、この素材を選んだ。 「古材に近づけるため石灰入の塗料で塗装しました。ヴィンテージ感たっぷりに仕上がって気に入っています。引っかかったりすることもなく、気軽に座ったり寝転んだりできて、肌触りもいいですよ」(奥様)
みんなが参加したくなるキッチン
リビングのもう一つの主役は、ダイニングテーブルとシンクが一体となった長さ4mのオープンキッチン。天板の表面を御影石で仕上げ、サイドは漆喰塗装、足場板を棚板に使った飾り棚なども組み込まれ、迫力のある大きさながら、壁や床の雰囲気にしっくりと馴染んでいる。
「友達が集まる機会が多いのですが、会話しながら料理ができるので、お待たせしなくていいし、私も一人でキッチンにこもらなくていいから嬉しいんです。仕切りがないので、自然にみんなが手伝ってくれて、にぎやかで楽しい雰囲気になります」(奥様)
この家に暮らし始め、ご主人が料理や片づけに参加する機会も増えつつあるという。食べたりくつろいだりといった日常の暮らしの真ん中にあるキッチンは、家族や訪れる人をつなぐ大切な場所となっているようだ。
玄関には古材を使った『journal standard Furniture』のミラー。
奥様のヨガマットも、他のインテリアや雑貨と相性よく並んでいる。
トイレの壁にも足場板で棚をつくった。センスのよい雑貨が絵になる。
やわらかな質感の珪藻土と芯古材がつくる白い空間。光が美しく映える。
日が当たって古材の素材感がより映える。