23/05/03 10:00 投稿
住宅ローンは夫婦別々に借りたほうがいい?【家にまつわるお金の話④】
リノベーション・ゼミナール
人生の中でいちばん高い買い物といわれる「家」。購入時はもちろん、その後の住宅ローンや修繕費など出ていくお金は尽きません。そこで、リライフプラス編集部に寄せられたお金に関する疑問について解説します!
※こちらの内容は、2023年3月時点の情報です
「リライフプラス vol.46」掲載
illustration: abesan
edit: noriko sasaki
design: machiko hirata
Teacher 丸山晴美さん
住宅ローンは夫婦別々に借りたほうがいい?
また、2021年から不動産を売却する際に、名義人1人につき3000万円が控除されることになりました。仮に購入3年後に夫婦が住む住宅を売って、5000万円の譲渡益が出た場合、夫婦ともに2分の1ずつ持ち分がある場合、3000万円×2人=6000万円までが特別控除の対象になり、課税される譲渡所得金額はどちらも0円です(それぞれ確定申告が必要)。
一方、夫もしくは妻どちらかだけの名義の場合、3000万円×1人=3000万円までが控除の対象になり、残りの2000万円に対して税金が課せられるので、納税額はぐっと増えます。そして、住宅ローンを借りる際に、夫婦別々のほうが多くのお金を借りられるという利点も。
例えば夫の年収が400万円、妻の年収が300万円の場合、夫は4000万円まで、妻は3000万円まで、合計7000万円の住宅ローンを組むことができますが、これを夫だけで組むと4000万円までしか借りることができません。
ただ、夫か妻どちらかが無職になったり収入が減った場合に、家計全体のバランスが崩れると破産のリスクもあるので、借入限度額めいっぱい借りることは避けて。住宅ローンはいくら借りられるかで考えるよりも、いくら返済できるかで考えるようにしましょう。
仮に住宅ローンを組むのは夫だけれど、妻が結婚までに貯めていたお金や親の遺産などでまとまった頭金が出せるとなった場合、その分はきちんと共有名義として登記しましょう。
妻が頭金として出す金額と、夫が支払う額で割合を出して、それぞれの持分を登記に残すことが大切。なぜなら、離婚時に自分の持ち分を主張できるからです。登記していないと、妻から夫への贈与とみなされてしまい、贈与税がかかるだけではなく、離婚時に持分を請求できなくなる可能性があります。
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