暮らしの基本である食を中心とした空間
DATA
間取り図
4.5mのカウンターは景観と食を楽しむ特等席
ご夫婦ともに料理が好きで、ご主人は飲食店に勤めるプロの料理人だというFさんご夫妻。
「食べて飲みながら、時間をかけて食事を楽しむのが日常。広いダイニングとオープンなキッチンを求めていたけれど、新築マンションではそのような間取りはなく、リノベーションに辿り着きました」(Fさん)
南向きのバルコニー側に大きく取られたLDKの中央には、窓に並行するようにシンクとひと続きになったカウンター兼ダイニングテーブルが配されている。長さが4.5mもあるこのカウンターは、抜けのある景観が楽しめる特等席。ソファを置かずほとんどの時間をこの場所で過ごしているという。
「動線や持っているものに合わせてキッチンがつくられているから、すっかり身体に馴染んでいます。これから永年にわたり毎日使うものだから、自分たちが動きやすい配置にこだわりました」(奥さま)
たくさんのゲストを迎えるおもてなしに溢れたキッチン
キッチンには、コンロを設置した壁付けのカウンター、リビングに面した食器棚兼カウンターも並び、作業台として使えるスペースが各所に充実している。
「お客さまが来る機会が多く、おもてなしとして料理や飲物を並べて自由に取ってもらう台が欲しかったんです。リビングの空いたスペースには、畳を敷いて子どものスペースとしていますが、リビングに面したカウンターから目が届くので安心できます」(奥さま)
リビングにあるブルーグレーの黒板塗料の壁は、この家を訪れたゲストのメッセージボードになっている。まるで居心地の良いお店のようにホスピタリティに溢れたこの空間で、おいしいご飯を食べて、子育てを楽しみ、たくさんの友人を迎えながら、Fさんご家族は暮らしの軌跡を刻んでいく。
キッチン横の整理整頓されたパントリーはさすが。
昔から愛用している家具もセンス良く配置され、空間に調和している。
食事とお酒と景観を楽しむ、窓と並行する4.5mのカウンター。
調理中も食事時も、ひとつながりのカウンターが家族のコミュニケーションを育む。
バルコニーにはハーブなど食用の植物が数多く育てられている。
ブルーグレーの黒板塗料の壁が、ゲストのメッセージボードに。