“グレイッシュ“なインテリアが今の気分。主張せず、凛とした世界が魅力の事例5選。

リノベのトレンド

ストイックな黒×白のモノトーンではなく、繊細なイメージのあるグレー。ほかの色と調和してひとつの世界観をつくり出せるので、最近インテリアに取り入れる人が増えてきているようです。2017年の年間ランキング 1位の事例からも、編集部が注目しカテゴライズした「ピュアグレー」の特徴と魅力って?これから新生活を迎える方、また家づくりをお考えの方も、今トレンドとなっている「ピュアグレー」の世界を一緒に楽しみましょう!

北欧インテリアでおなじみのBoConcept(ボーコンセプト)の平田さんに聞いてみました。

一般的に無彩色といわれる部類に入るグレー。ブラックより抵抗なく取り入れやすい色味として浸透しているほか、色彩効果としては下記があげられます。
・上品でお洒落な印象を与える。
・穏やかで控えめな印象を与える。
・落ち着いた雰囲気を与える。
・物事を受け入れやすくなる。
・忍耐強くなる。

グレーは他の色との協調性が高どんな色にも馴染みます。自己主張せず周囲の色を引き立てる調和の色であり、そして威厳の色。 一つ目の事例は、グレー×ホワイト×ブラックだけではつまらない印象になってしまうため、グレーを基調として「トーイントーン」のグラデーションを作ったり、グリーンや木目調といった自然の色味をいれて温かみをプラスしています。壁面にはブラックを思い切り使い独特の雰囲気を作っています。

まずは、インテリックス空間設計とBoConceptがコラボしたリノベ事例をみてみましょう。

ミックスインテリアを、シックにまとめあげる懐の深さ

淡彩の大きなアートが飾られ、ギャラリーのような佇まいのライトグレーの壁。動かせない壁を印象的にデザインし、このアートスペースを中心に家の中は穏やかな空気が流れています。シンプル×大人っぽいインテリアを好む夫と、ナチュラル×カントリーの家具や雑貨も好きな妻。二人の好みを融合させるために選んだのが、部屋の背景としてのグレーです。ラグやカーテンなどのファブリックに加え、ソファやダイニングチェアも同じトーンでまとめ、美しく上品な空間を演出。グレーとホワイトを基調とする配色に、自然の木の色とグリーンを織りこんだクリーンなインテリアが完成しています。余計な装飾のない家具でシャープさを加え、グレーのもつ都会的な雰囲気を生かしています。

どこからでも眺められるアートスペースが、この家の主役。清潔感のあるライトグレーが絵画を引き立てています。


極上の「ヒュッゲ」を感じる、透明感のあるインテリア×リノベーション


インテリックス空間設計

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艶やかさを抑え、マットな質感がもてなすリラックス効果

家全体の床にモルタルのグレーを置き、古材やスチール使いの照明などで彩ったヴィンテージ感のあるインテリア。こちらは2017年の最も人気のあった事例で、間仕切りにガラスの建具を用いたことで、継ぎ目のないグレーの床に奥行きが生まれています。モルタルの無機質な雰囲気と、壁や天井のアクセントとして張られた足場板の使い込まれた風合い。滑らかで光沢感のある新素材とは反対の、ざっくりした質感を生かしてクールな空間に仕上げています。ラグやカーテンなどのファブリックも、内装材の質感に似合うマットなグレーをセレクト。アイアンフレームの黒や観葉植物のグリーンをきかせ、色と素材を上手にコントロールし、ぐっと洗練された住まいに。

モルタル床のグレーがつづく、大人ヴィンテージの住まい。色と素材選びをエッセンスに、クールな空間を彩っています。


壁式構造のマンションでも叶う モルタル床に光を取りいれた、素材を楽しむ上質リノベーション


東京リノベ

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アクセントとして優美に取り入れ、凛とした女性的な魅力を漂わせる

透明感のあるグレーをアクセントカラーとして選び、清らかな空気に包まれている空間。天井や開口部に施されたモールディングとシンメトリーの構成がクラシックな雰囲気を醸しています。ライトなブラウンの床、真っ白な壁がベースカラー。そしてエレガントさをプラスする大切な色味としてグレーを採用しています。ウォールナットのオリジナル扉が印象的なダイニングには収納とラグを配し、キッチンには光沢のあるタイルに目地を白く仕上げ、グラフィカルな佇まいに仕上げました。シックにまとめられた室内に絶妙に割り当てられたグレー。玄関など壁の一部にも使い、クラシカルな中にモダンなイメージを取り入れることができるのも、魅力のひとつです。

フェミニンな印象の室内にニュアンスのあるグレーの扉を選択。ほどよく引き締まり現代的な要素もプラス。


リノベーションで叶えるクラシカルなホワイトインテリア


SHUKEN Re(シュウケンアールイー)

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無骨や男前にプラスして、繊細な印象が垣間見える。

コンクリートの梁や柱は、ラフな素材感と力強い存在感が魅力。同じく時を重ねたテクスチャーの足場板を床に合わせ、家全体を淡いグレイッシュトーンで統一しています。無骨な素材に囲まれた中に、様々なグレーを重ねることでカジュアルになり過ぎない仕上がりに。めざしていたスカンジナビアスタイルを上手に反映させ、思い描いていた暮らしを形にしています。仕切りをなくして広々としたリビングダイニングには、北欧らしい遊び心のあるデザインや木のあたたかみを加え、オープンキッチンにはグレイッシュな木色とレンジフードなどのシルバー色を組み合わせました。白い壁に枝ぶりのよいグリーンが映えるシンプルな空間と、趣きのあるグレーが響き合う印象深いインテリアになっています。

白×グレーを基調としたシンプルかつシックな空間。自然を感じるテーブルや観葉植物で心地よさをアップ。


スケルトンからワンルームレイアウトを取り入れた、北欧テイストリノベーション。


ハコリノベ(SUN REFORM)

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リノベりす編集部コメント

色にはそれぞれ特有のイメージがありますが、どんな個性とも違和感なく自然に溶け込むのが「グレー」のような気がします。都会的なスッキリ感もありながら、自然素材との組み合わせで温かみも出せる。そんなさまざまな顔を持つ「ピュアグレー」の世界観からますます目が離せませんね!

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