勾配屋根の4m天井が圧倒的な開放感！スキップフロアで縦空間を活かすマンションリノベ
エキップ(equip) (設計・施工)
天井を上げ、壁を取り払い、縦に横にグッと広げることで、暮らしやすいオープンな住まいに。
DATA
間取り図
建築家が手掛けるリノベーション 空間を彩る美しい造作家具が魅力
天井はより高く、間仕切りは最小限に
住み慣れたエリアで、新たにマイホーム購入を考え始めた施主夫妻。3年ほど物件探しをしたところ、「見晴らしがよい」「天井が高い」「間口が広いタイプの間取り」と三拍子揃ったマンションに巡り合いました。
出会った一室は、勾配屋根の最上階。天井板を撤去することで、部屋のほぼ中央に約4mの天井高を確保しています。バルコニーに面してリビングと和室、個室に分かれていた既存の間取りは、壁を取り払ってオープンなLDKに変更。奥まっていたキッチンを移動し、明るく広がりのある場所としました。キッチンの上には、まるで「宙に浮かんでいる」ようなロフトを配置。窓越しにリビングにいる家族を感じつつも、秘密基地のような楽しさもあるプライベート空間になっています。
かつて小屋裏収納だったロフトは、鉄骨造で屋根から吊る仕様。柱が必要ないため、箱が浮かんでいるようなデザインに。
ワンフロアに3層の空間をつくる
3部屋つなげた広いリビングは、スキップフロアで縦空間を有効活用。フリースペースを上下階に分けてスケルトン階段を設け、さらに通路と短い階段でロフトとつなぎました。
フリースペースの下階は天井高1.4ｍ。こもり感のある小部屋は、当面、夫妻のホームオフィスや収納スペースとして使うのだそう。一方、上階はリビングダイニングを見渡せる、開放感いっぱいの空間。ミニマルな手すりにすることで圧迫感を軽減し、家族団らんのスペースとはさりげなく区分けしています。こちらは子どもたちの勉強や遊び場として使い、スチールのブラケットが印象的な壁の本棚には、たくさんの本を並べています。
空間同士がゆるやかにつながるスキップフロア。家族の気配がいつも感じられます。
OSBボードを敷き詰めたフリースペースの上階。斜めの天井やむき出しの配管が面白い景色です。短い階段を上がれば、キッチン上のロフトへ。
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TVボードや本棚はスチール製のブラケットで壁に設置。ブルーグレーの壁が広い空間にメリハリをつけています。
フリースペースの下階は天井高1.4mなので立って作業することはできませんが、こもり感があり集中できる場所に。
スタイリッシュなスチール手すり。落下防止として低い位置に横桟を1本通しました。
リビングの壁には掘り込み式の間接照明を設置。骨材入りの塗装面に当たると、美しい陰影が表れます。
玄関～脱衣所～洗面所～クローゼット～LDK～玄関と、回遊性のある間取りに大変身。
スキップフロア最上階のロフト。壁面はキッチンの腰壁同様、ポーターズペイントで施主自ら塗装しています。
ロフトの中は天井高1.3m程度。横長の開口部からは、リビングダイニングの様子が分かります。
まるでアートを囲む額縁のような、もうひとつの開口部。スキップフロアにいてもリビングの家族と会話を楽しむことができます。
水まわりを移動して、玄関土間を拡張。天井までフルに活用して棚や物干しパイプを取り付けました。
ビフォー・アフター
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リノベりす編集部コメント
高い天井を有効に使って立体的な住まいになっていますね。部屋と部屋がつながっているので、プライベート感がありつつも、コミュニケーションがとりやすいプランだと思いました。回遊できる間取りは家事もしやすそうです。