海辺のマンションをアトリエに。仕上げにまでこだわった贅沢自然素材リノベーション
駿河屋 (設計・施工)
LDKの主役はオーダーメイドのデスクカウンターとダイニングテーブル。姫子松の耳付一枚板を荏胡麻油のオイルフィニッシュにすることで、印象深い表情に仕上がっています。
DATA
創業1657年。心と身体と環境にいい家づくりを目指す
珪藻土の塗りパターンを変えて、壁面の表情を楽しむ
海にほど近い場所に建つ、67㎡のマンション。こちらに暮らすTさんはアトリエとして快適に使えるよう、内装から間取りまでフルリノベーションしました。
壁の仕上げは、調湿・消臭機能のある珪藻土。LDK、個室、玄関など空間ごとに色やパターンを変え、独特のテクスチャーを活かしています。なかでもLDKはナチュラルカラーの2色を使い、くっきりとした櫛目の波模様に。カウンター正面の大きな白い壁のみ、左官職人こだわりの調合で繊細な櫛引き仕上げとしています。一方、玄関からLDKに続く廊下の壁は、木ゴテを使ってラフに仕上げました。
大きな窓があり、どこにいても海を感じられるLDK。シンプルな家具をゆったり配置して、風通しのよい空間に。
コテや刷毛でさまざまなテクスチャーが味わえる珪藻土。リビングの壁はランダムな波模様で統一しました。
厳選された自然素材で、安らぎを感じる住まいに
床は吉野桧の無垢フローリングを全室に敷き詰め、ワックスとして荏胡麻油を塗装。和の趣きがある書庫は、中央の3畳分だけ熊本県八代産のイグサを使った畳敷きとしました。さらに框や巾木など細部にも吉野桧を用いるなど、本物の自然素材の心地よさがあふれる住まいになっています。
シンプルなLDKを美しく印象的にしているのが、姫子松の一枚板を使ったオーダーメイド家具。デスクカウンターは日々の作業の中心となる場所で、PCなど必要な物を並べて機能的に。ひと続きのダイニングテーブルは家族や仲間と集まって食事ができるよう、ゆったりしたつくりになっています。肌触りが優しく、経年変化も楽しみな逸品です。
デスクカウンター上の照明は、ダクトレールの設置で位置を自由に変えられます。明るさの調整もしやすいので、クリエイティブな作業にも便利。
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床の色を明るく、それに合わせて壁や天井の色も明るくすることで、部屋が広く感じられます。
姫小松の家具と珪藻土の壁でつくる開放的なアトリエ空間は、手づくり感のあるラフな雰囲気。
リビングドアを開け放てば、玄関ドアの正面が大きな窓に。視線が抜けて、広がりがプラスされます。
和室の本棚もオーダーメイド。杉の集成材に荏胡麻油のオイルフィニッシュで仕上げました。
玄関タイルは既存を活用しつつ、壁を珪藻土に変えてイメージを刷新。
木ゴテで仕上げた壁は、ラフな模様と程よい陰影で空間のアクセントに。珪藻土は調湿や消臭のメリットもあります。
MATERIAL
床：吉野桧（荏胡麻ワックス）、畳（熊本県八代産／書庫）
壁：珪藻土
INSTRUMENTS
デスクカウンター（LDK）：造作
ダイニングテーブル（LDK）：造作
本棚（和室）：造作
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リノベりす編集部コメント
自然素材に囲まれた、気持ちのよいアトリエです。一枚板のデスクカウンターやテーブルは、見た目も触り心地も気持ちがよいですね。周りの環境と部屋の雰囲気が響き合っています。