シンプルに徹した室内にこだわりのプロダクトが映える
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JRの駅付近の喧騒を抜けると、すぐに戸建住宅や低層マンションの並ぶ、穏やかな空気に変わる。住宅街へと続く道沿いには、古本屋やこぢんまりとしたアンティークショップ、昔ながらの飲食店が並び、懐かしい趣だ。
Fさんは多忙な仕事柄、帰宅が深夜になる日も多いため、以前は、仕事場から20~30分の文京区にある賃貸マンションに住んでいた。そんなFさん夫妻が、マンションの購入を考え始めたのは2008年のこと。
「もともと日当たりが悪いうえ、隣地にマンション建設が確定。住み替えを決めました」
当初、新築、中古問わず、電車でもタクシーでも40分から1時間以内で通勤可能なエリアの物件をリサーチし始めた。大手不動産会社のウェブサイトなどを活用して幅広く情報収集したが難航。
都心には予算内の70~90㎡程度のマンションが品薄だったため、「リビタ」にも物件探しを依頼。当初は目黒区、渋谷区付近も探していたが、徐々に、予算内で採光、通風などのよい物件が多い「吉祥寺~西荻窪」に絞られた。
郊外にも似た環境のよさと、都心の利便性を併せ持った街
最終的に決めた場所は、西荻窪。閑静で気取らない街の雰囲気、好みの飲食店が多いことや、妻の姉が住んでいることも大きな理由だった。予算に見合う物件も出てきた。
「郊外の居心地のよさと都心の利便性の双方を併せ持っている場所ですね」
Fさんは、中古マンション探しからリノベーションまでトータルでサポートする「リビタ」の「フルサポートサービス」を活用。リビタからの提案をきっかけに、デザイナーの橋本潤さんに設計を依頼。タモの無垢材と白い塗装の壁を組み合わせた、シンプルに徹した住まい。住居の中央にあたる個室の壁を取り払い約10畳の書斎をつくったことで、暗かった玄関にまで光が行き渡り、住居全体が明るいイメージに。モノへのこだわりが強いというFさんが選んだ、家具やカメラ、自転車が映え、ギャラリーのように見えてくる。
ビフォー・アフター
MATERIAL
床:タモ無垢材フローリング
壁:塗装、一部躯体表し
天井:塗装
INSTRUMENTS
キッチン
オリジナル
コンロ:リンナイ
レンジフード:アリアフィーナ
水栓:グローエ
サニタリー
ユニットバス:INAX
トイレ:TOTO