偽りなき素材を追求した大人世代のリノベーション
駿河屋 (設計・施工)


無垢材のテーブルと椅子は20年以上愛用している大切なもの。家族が集まる場所になるようにと願い、購入したのだそう。「このテーブルセットが我が家のライフスタイルの基本です」とKさん。
DATA
創業1657年。心と身体と環境にいい家づくりを目指す
本物の自然素材を予算内で叶える中古リノベ
子どもが独立し、転勤の多かった夫の定年が見えてきたことをきっかけに「そろそろ落ち着き場所を決めよう」と思い始めたKさん夫妻。以前から食品の添加物などに気を配った生活をしていたこともあり、住居にも本物の材料を使いたかったのだそう。そんな折、信頼している友人から、自然素材の家づくりに定評がある駿河屋の話を聞き、さっそく訪問。自然素材をふんだんに使い、しかも予算内でという条件のもとでは中古リノベが合っていると考え、物件探しから依頼することにしました。
4か月後に見つけたのは、南北に開放されたワイドスパンのマンション。その恵まれた間取りを活かしながら、自然素材の心地よさが感じられ、なおかつ老後の生活を見据えたプランを「とことん話し合う」ことにしました。
断熱と設計の工夫で心地よい室内環境に
完成したのは、床に天竜産の杉無垢材、壁に北海道稚内の珪藻土を使った、ナチュラル感あふれる空間。和室には熊本県八代で育ったイグサを用いるなど、すみずみにまで素材感を活かしています。和室は普段、障子を外してリビングの一部として使用。来客用の寝室にも使うため、「障子を閉めた状態で布団が2組敷ける」ように寸法を調整しました。また敷居スベリには桜の樹皮が張ってあり、細部にまでこだわりが感じられます。
床・壁・天井には断熱材を敷き込み、北側の窓を二重サッシに。光と風の道をつくる設計の工夫も相まって、エアコンなど機械を使わなくても快適な室内環境を保っています。
そのほかの画像を見る
MATERIAL
床:杉無垢(静岡県天竜産・新月伐採・天然乾燥・荏胡麻ワックス)、畳(熊本県八代産)、コルク(タイル/水まわり)
壁:珪藻土(北海道稚内産)、撥水性和紙(玉紙/水まわり)
天井:布クロス、撥水性和紙(玉紙/水まわり)
この事例のリノベーション会社情報をみる
リノベりす編集部コメント
杉無垢、珪藻土、畳の風合いが豊かな住まいですね。リノベーションで新しくなった空間でありながら、味わい深く感じます。家族の思い出が詰まった無垢のテーブルも、この部屋にぴったりですね。