NYのモダンなアパートメントをリノベで再現。素材を活かしたヴィンテージマンション。
東京リノベ (プロデュース)
シンプルな白いタイルを張った独立型のキッチンスペース。ガラス引き戸を間仕切りにすることで圧迫感をなくし、コミュニケーションも円滑に。
DATA
間取り図
東京のまんなか、リノベに暮らす
戸建ての雰囲気を楽しめるマンション物件を選びリノベーション
代々受け継がれてきた戸建て住宅に暮らしていたKさんファミリー。取り壊しが決まり、新たな住まいを見つけることになった頃、近くで売りに出されていたのが、こちらのマンション。1フロア1世帯で、すべての部屋に窓がある戸建てのようなつくりが気に入り、さっそく購入することに。築39年の古いマンションだったため、ヴィンテージマンションのリノベーションに定評がある東京リノベに設計・施工を依頼しました。
間取りは、約150平米の贅沢な空間のなか、パブリックスペースとプライベートスペースの線引きを明確に。来客の多いKさんに合わせ、20帖超えのリビングダイニングを配置し、ガラスの間仕切りでキッチンをつなげています。一方、サニタリーやユーティリティーは1か所にまとめ、広々と使えるようにしました。
三方にバルコニーがあるリビングダイニングには、穏やかな陽ざしが差し込みます。広いガラス面によって光がめぐり、明るく開放的な印象に。
無彩色でまとめるシンプル×モダンスタイル
以前は木を多用した住まいだったため、今回は別の素材を使ったリノベーションにしたいと考えていたKさん。ニューヨークのアパートメントのような部屋をイメージして、タイルやカーペットなどの内装材を選んでいきました。白を基調にしたシンプルな部屋を、黒い家具やグレーのカーペットで引き締め、素材感あふれるモダンな雰囲気に。アイアンの引き戸やガラスのダイニングテーブル、個性的なミラーなど、部屋のあちこちに抜け感を演出することで、開放感のある空間になっています。
またゲストをもてなす機会が多いので、8人掛けのダイニングテーブルと、用途に合わせて移動できる大ぶりなソファをセレクト。家族やゲストと会話をしながら料理ができるよう、独立キッチンの前は開閉式のガラス戸を取り付けています。
モダンな空間のアクセントに、実用性と演出性を兼ね備えた照明を。ダイニングにはTomDixonのBeat Tall Pendant、リビングにはFLOS社のIC Lightsを選択しました。
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メンテナンスなどを考慮して国内メーカーのキッチンに。引き出しや取っ手、収納棚などは造作し、自分スタイルが完成。
チューリップテーブルやPH5などの名作とIKEAの家具を組み合わせ、遊び心のある子ども部屋に。将来に備えて2部屋を確保しています。
将来的には姉妹それぞれの個室として使用する予定のもう一室は、しばらくは子どもたちの寝室に。間口の位置を変更し、両親の寝室からつながる位置関係を考慮しています。
窓をふさいでヘッドボードを造作した寝室。大理石の壁タイルやシンメトリーなブラケットを配し、ホテルのような空間に。
インテリアは、無彩色のモノトーンがベース。そのなかに、時間とともに味わいが増す真鍮をプラスしています。
白・黒・グレーでコーディネートした洗面脱衣室。床も壁もタイルで仕上げ、清潔感のあるスペースに。
洗面カウンターの並びに、洗濯機を2台設置。物干しスペースやアイロン台もつくりました。
バスルームは、TOTOのハーフユニットとタイル張りの壁などを組み合わせたオリジナル。
玄関とリビングの間にあり、ゲストも使いやすいトイレ。間接照明やモザイクタイルで雰囲気アップ。
天井と壁の境界を装飾する廻り縁や巾木は幅広のモールディングを使い、リビングだけでなく廊下などにも施して一体感のある住まいに。
ヴィンテージマンションらしい風格のある木製ドアが佇む玄関ホール。
ビフォー・アフター
MATERIAL
床：タイルカーペット（LD、寝室、子ども部屋、廊下）、タイル（キッチン、洗面ユーティリティー、玄関）、織物タイル（トイレ）
壁・天井：塗装、クロス、タイル
INSTRUMENTS
システムキッチン：Panasonic（一部造作）
洗面台：造作
浴室：TOTOハーフユニット
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リノベりす編集部コメント
シンプルモダンをベースにしたシックなインテリア。家具や照明、食器に至るまで、好きなデザインのものだけを集めたことが、住まい全体の心地よさにつながっていると思います。メリハリのある間取りは家族もゲストも気兼ねなく過ごせるので魅力的ですね。