「発酵する家」がテーマのマンションリノベ。自然素材で住むほどに味わいが深まる空間に
駿河屋 (設計・施工)
DATA
創業1657年。心と身体と環境にいい家づくりを目指す
自然素材をふんだんに使ったリノベーションを希望
川沿いの立地を活かして風を取り込み、素材をとことん追求するリノベーションをしたAさん。
「前に住んでいた家が1階で、日当たりも風通しもよくなく、カビも生える…という住環境でして。これは子育てや暮らしにもよくないなと考えるなかで、新しいすまいを探そうとしました」
「元々大学で建築や環境を学んでいたということもあり、今回ご縁があって中古マンションを購入してリノベーションをするとなった時に、せっかく自分たちの住居を構えるのであれば、間取りだけでなく有機的な自然の営みが意識できること大切にしたいと考えていました。そうしたことから、極力自然素材をつかって自分たちのすまいづくりをしたい、というのがリノベーションのきっかけです」と夫。一方、妻は「私は元々腸内細菌について学んでいて味噌などの発酵食品を手作りしていました。その中で、空間の環境が微生物に与える影響を感じていたので、リノベーションをするなら、自然素材で微生物の悦ぶ空間にしたいと思っていました。そんな中で検索でヒットした駿河屋では『本物の美味しい空気』を創るとホームページにあり、私たちの理想の住まいづくりができるのでは?と思い、ご相談しました。モデルルーム『空まめの木』も伺いましたが、木のぬくもりを感じられる素敵な空間で、娘もすぐに気に入ったみたいで大喜びでした。なんといっても、無垢材や自然素材を使った空間だと、こういう空気になるのか!とモデルルームで体感したことが大きかったですね。ですから、リノベーションですまいづくりを考えた時点から家族そろってほぼ駿河屋一択でした」と振り返ります。
これからも「発酵」が続いていく住まいに
住まいづくりのテーマは「発酵する家」。
「発酵というとパンや味噌やチーズが有名ですが、微生物が物質を分解することで、でんぷん質は糖化し、タンパク質はアミノ酸に変化することで『旨み成分』が増えて美味しくなることを指します。分解の中でもアンモニア臭を出して腐ってしまうことを腐敗と言いますけれど、発酵は腐敗せずに人間にとって有益な微生物が働いて有害な菌が動けない環境をつくっていくんですね。我が家も有機的な発酵をし続ける家でありたいな、という思いで『発酵する家』を目指しました」
「帰宅して玄関を開けた時の杉の香りには癒されますよね。家に帰ってきたなあ、って心から安心しますし、落ち着き度合いがまったく違います。空気感が違うというか…。帰宅のたびに贅沢な気持ちを味わっています」
MATERIAL
床:静岡天竜産の新月伐採・天然乾燥の杉材
壁:稚内産の珪藻土
天井:布クロス
リノベりす編集部コメント
「発酵する家」というテーマが個性的ですね。日当たりや風通しに恵まれていることに加え、経年変化する自然素材がつくる空間にすることで、住まいも家族も常に変化を楽しめそうです。