壁と梁、DIY家具をあえて「足す」マンションリノベーション。素材のテクスチャーも楽しんで
H2DO一級建築士事務所 (設計・施工)
リビングのソファの後ろにある2つのドアは、ルーム1への入り口。DIY家具のイタカグを使って、2つの空間に分けています。
DATA
間取り図
個性や価値観など目に見えないものを大事にした家づくり
凹凸のある築浅マンションを抽象的な空間に
リノベーションを前提に、50㎡の築浅マンションを購入した施主夫妻。最寄り駅から歩いて10分の立地条件は気に入ったものの、既存の柱や梁による凹凸や、建具のラインが自分たちの好みに合わないと感じていました。
「壁や梁をふかしてもいいので線を整えてほしいと伝えました。ラインを消した抽象的な空間に住みたいと思ったんです」
さらにDIY家具「イタカグ」を足して、既存の2LDKを4つのスペース＋LDKというユニークな間取りに変更。小さい部屋を増やし、それぞれを居心地のよい空間に仕立てています。
スタイリッシュな家具が映えるペールグレーの空間。一見冷たく硬質な印象を与える素材感ですが、光を取り入れることで、明るく開放的に。
既存活用とDIY家具や塗装でコストダウンも
家全体は白に近いペールグレーが基調。手仕事のテクスチャーが好きな夫妻は、床にはMORTEXを採用し、壁や天井はPORTER'S PAINTSを使ってDIYで仕上げました。
LDKは家具や小物をモノトーンで統一し、究極のミニマルラインに。一方、2つの個室はイタカグの素材感をプラスしたナチュラルなインテリアでまとめています。
床はMORTEX、壁・天井はPORTER'S PAINTSを使用。どちらも白に近い薄いグレーを選び、壁・天井はDIYで仕上げています。
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程よい静けさを漂わすリビングダイニング。 キッチンバックとキッチン腰壁は薄ピンクにしてアクセントに。
柱や梁を取り込んで、シンプルな収納を造りつけています。
光の当たり方で白にもグレーにも見える床・壁・天井。
築浅なので、対面のキッチンは既存を活かしました。
カウンターの上には、壁と一体化した収納スペースを。
ルーム1の壁をフラットにして玄関からの景色をまっすぐに。
施主夫妻がDIYで仕上げた、塗りの陰影が美しいPORTERS PAINTSの壁と天井。
ルーム1のワークスペースは省スペースながら機能的。
ベッド＆ライブラリー。2か所のドアでフレキシブルに。
シナ合板のイタカグで、明るい雰囲気のルーム2。
窓際にはコンパクトなワークスペースを設けました。
ルーム2のドアは、キッチンの横に2か所あります。
すっきりとした直線を基本に、華奢なイメージの家具を取り入れて。
テクスチャー感のあるグレーに木製ドアの温もりをプラスした玄関ホール。
MATERIAL
床：MORTEX
壁・天井：PORTER'S PAINTS
建具：シナ合板
DIY家具：イタカグ／シナ合板オイル塗装
INSTRUMENTS
キッチン：既存
浴室：既存
洗面：既存
トイレ：既存
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リノベりす編集部コメント
壁や梁をプラスすることで、空間のラインが整っていますね。見た目がシンプルになることで、内装材のテクスチャーもより生きていると感じました。DIYが可能な家具を使って部屋を分けていくプランも目を引きます。