完全には仕切らない、兄弟3畳ずつの子ども部屋。収納も充実させてすっきりした住まいにリノベーション
EcoDeco(エコデコ) (設計)
壁式構造でプランに制約はありましたが、収納を増やしたことで「ほとんど家具がない」開放感のある空間に。「リビングダイニングの広さと明るさがお気に入り。調光ロールカーテンで日中はちょうどいい光が差し込んできます」とHさん。
DATA
間取り図
長く住み続けたときにこそ心地よさを感じる提案を
オープンな子ども部屋をリビングに連ねる
住んでいたマンションが築18年になり、結露やカビ、暑さ寒さが気になってきたHさん夫妻。長男が中学生、次男が小学校高学年となり、子ども部屋を快適にしてあげたいという思いもありました。「どうせならフルリノベーションしよう」と、まず大手のリフォーム会社に行きましたが、提案にピンと来なかったため知人に相談。そこで縁がつながり、EcoDeco(エコデコ)のオフィスを訪ねたところ、「自由度の高い」プランに驚くとともに好感をもち、リノベーションを依頼することにしました。
子ども部屋はリビング横のスペースに変更。3畳の部屋を2つ並べ、上部を開放した壁で囲んでいます。その壁のおかげでリビング側の兄の部屋は、バルコニーからの柔らかな光が入る空間に。一方、奥の弟の部屋はロフトベッドにすることで上からLDKが見渡すことができ、実際の広さ以上に開放感のある居場所となりました。
湿気がこもりにくい、天井部分を空けた間仕切り壁。空調設備の更新や漆喰壁の効果もあり、夏も冬も快適な住まいに。
子ども部屋を2つに区切ったので、部屋数は増えて4LDKに。子どもが独立したら個室をなくし、リビングを広くすることも可能。今は弟部屋のロフトで、読書灯のもとゲームや本を楽しんでいます。
扉付きの隠す収納で、シンプルな心地よい空間に
子ども2人がいるとは思えないほど、すっきり片付いた住まい。それは使うことを考えて、適切な収納をつくったことで実現しています。キッチンは構造上、アイランドにすることは難しかったものの、収納スペースを増やして使い勝手をアップ。食器や調理器具など細々としたものを扉付きの収納に入れることで、雑然とした印象がなくなっています。
玄関には、靴のまま使用できる納戸を配置。サッカーから帰ってきた兄弟が多少汚れていても気にならず、新たに家族に加わった愛犬の世話にも便利なスペースになりました。またウォーインクローゼットや壁付け収納なども新設し、納戸同様、扉を壁と同じ白色に。閉じれば壁と一体になり、すっきりとした印象を演出しています。
自宅リノベをきっかっけに、食器や衣類、書類をまとめて処分。置いておきたいものを見極め、無理なくしまえるようになりました。
リビングの木目と合わせた、プッシュオープンのキッチン収納。ものを整理したので、まだまだ余裕があります。
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ダイニングにはペンダント照明を2灯並べて。ルイスポールセンのPH 2/1は妻が選びました。
長男が習っていたピアノ。父子連弾で、発表会に出たこともあるのだそう。
「一人の空間があるのがうれしい」と長男。ロフトではなく、ベッドを置いています。
子ども部屋の上部はオープンなので、壁を乗り越えて行き来することも。
洗面室はミラーも棚も隠す収納ですっきり。洗濯機やタオルなども整然と収まっています。
脱衣室のタオルウォーマー。夫が実家で使っていて快適だったので、同じものを取り入れました。
寝室はリノベ前まで空気が少しこもってましたが、間取りを見直して空気のよどみが減ったことと、隣室の壁を珪藻土にしたことで改善。自分たちが心地よく過ごせるコーディネートに。
ボロンを敷いた個室は、オンラインの授業や会議、ゲストルームとして活用。妻が趣味の着付けを楽しむことも。
玄関を入ってすぐの場所に、靴入れを兼ねた納戸を配置。外で使うものも気兼ねなくしまえます。
拡張した玄関土間は、白目地のタイル張り。スチームクリーナーで夫が掃除をしているのだとか。
住まいの顔ともいえる玄関は、白をベースにして広がりを。すっきりしたゆとりのある空間です。
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リノベりす編集部コメント
収納をたっぷり設けることで置き家具が最小限になり、家全体がすっきりしています。靴のまま入れる納戸があるのも便利ですね。きっちり仕切らず自由に行き来できる子ども部屋には、兄弟の仲の良さを感じました。