予算というハードルを、多彩なアイデアで乗り切って!
スタイル工房 (設計・施工)
DATA
築41年のわが家が、耐震性や断熱性などの性能を高めながら、快適でおしゃれな家に。
<リノベーション面積:60.30平米>
物のカタチを変え人の気持ちを変える幸せづくりがモットー
プランニング力とコスト配分で、性能UPと住みやすさを実現
新築に興味のなかった遠藤さんは、今から10年ほど前に築約30年の戸建住宅を購入。建て替えを視野に入れて暮らしていたが、住むほどに愛着が湧いてきたそうだ。しかし、東日本大震災で屋根瓦が落ちたり外壁にヒビが入ったりと、被害が周囲の住宅に比べて大きかったことに愕然。水回りの傷みが目立ってきたのを機に、リノベーションすることにした。
依頼先は、戸建リノベの豊富な実績に加え、「しっとりとした陰影のある空間づくりに魅力を感じて」と、スタイル工房に決めて相談を。当初、遠藤さんは、LDKを明るい2階に移動させ、ロフトを設けて住空間を広くしたいと思っていたが、耐震工事に加えて柱・梁の補強や断熱工事が必要なことが分かり、コストアップが必須に。予算の関係からスタイル工房と検討を重ね、LDKの移設やロフトを新設する代わりに、1階のLDKは間仕切り壁を外して大空間とし、玄関も階段の位置を変えて広くするなど、開放的なプランに変更。さらに、リビングの南側の窓は大きくして日差しを取り込み、複層ガラスの採用で断熱性にも配慮した。また、念願のペレットストーブを1階に設置するなど、遠藤さんの希望が随所に反映されている。
内装はDIYで自分好みに!新旧の思い出が詰まった家に大満足
当初から希望していた珪藻土の壁や洗面室のタイルなどの内装は、DIYで実現させることにした遠藤さん。家じゅうの壁を珪藻土で塗る際は、友人家族なども巻き込んでの一大イベントになったという。「減額はつらかったけれど、みんなで力を合わせた壁塗りは最高に楽しかったです。そのときに塗った階段に、手伝ってくれた友人たちの手形を残したんですよ」と、この家に新たな思い出を刻んだそうだ。
また、遠藤邸は、すべてを刷新するのではなく、残せる梁や柱は活かし、玄関やポーチ、2階の天井などは既存のままにして、愛着のあるわが家の面影を残している点も大きな魅力。住み慣れた家の味わいと新たに刻まれていく記憶が共存するわが家に、「楽しい思い出とともに安心して暮らせる家になりました!」と、遠藤さんは満足そうに語ってくれた。
MATERIAL
床:松無垢フローリング(LD)、タイル(キッチン、洗面室)、構造用合板(子ども室、寝室)、モルタル(玄関)
壁:珪藻土(LD、キッチン、洗面室、子ども室、寝室、玄関)、木毛セメント板(キッチン、玄関)
天井:構造用合板(LD、玄関)、珪藻土(キッチン、洗面室)
INSTRUMENTS
キッチン:TOTO
コンロ:ハーマン
レンジフード:富士工業
食洗機:ミーレ
トイレ:TOTO
浴室:TOTO