元・賃貸物件の「ニコイチ」リノベで、可変性のある家事ラクな住まいに！
スタイル工房 (設計・施工)
正面奥の大きな掃き出し窓を生かしながら、キッチンをななめにレイアウト。ダイニングスペースに明るさとゆとりがもたらされた。フローリングは無垢のオーク材。キッチンの壁面も部分的に板張りにして、ナチュラルな木の質感を楽しめる空間に。
DATA
賃貸物件だった2戸をつなげてひと続きの広い住まいに
Hさん一家が暮らしていたのは両親が所有するマンションの一室で、ワンフロアに2戸というつくり。賃貸物件だった別フロアの2戸が同時に空くことになり、その2戸をつなげて住み替えるためにリノベーションを行うことにした。
玄関も2つ、トイレや浴室も2つあるため、境界の壁を取り払ってつなげるだけでは済まないのが「ニコイチ」リノベ。どんな間取りにしたらいいのか悩んでいたときに、スタイル工房で部分リフォームをした友人宅を訪問する機会があり、「細部までとても丁寧に仕上げられていたので、わが家のことも相談してみることにしたんです」（Hさん）。
2戸の賃貸物件の片方のDKと洋室を一体にして広々としたLDKに。左右両側にバルコニーがあり、光がたっぷり入る明るい空間になった。テレビの背面側の壁は錆茶色のVALペイント仕上げ。
ななめのレイアウトでスペースを有効活用。家事動線も最短に
「提案してもらったプランは大胆でありながら、私たちの希望もしっかりと組み込まれていたので」と、スタイル工房に依頼してリノベを進めたHさん。提案されたプランはエレベーターホールに近いほうの玄関を生かし、そこを起点に廊下、洗面スペース、キッチンがななめに配置されていた。
もともと2戸をななめにずらして配置した雁行配置のマンションだったため、このななめの配置が効果を発揮。ムダなスペースが生まれず、LDKから各個室や水回りへ最短で移動できるレイアウトになった。
個室と廊下の間に室内窓を設置したり、湿気が気になる場所は壁に珪藻土を採用したりして、明るく風通しのよい、すがすがしい住環境を実現。子どもの成長に合わせてフレキシブルに使える工夫も盛り込んで、長く愛着を持って暮らせる住まいを「ニコイチ」リノベで叶えることができた。
間口をコンパクトにしたII型のキッチンを採用して回遊できるつくりに。ダイニング側にはVALペイント仕上げの造作カウンターも設けた。左手には開口をななめにとったパントリーも確保。
端正な白いシステムキッチンはTOTOの製品。錆茶色でそろえたアクセントウォールと造作カウンターがナチュラルな空間のアクセントになっている。
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既存の間仕切り壁を撤去したことでダイニング側まで光が届くように。奥の窓際のスペースは、現在はリビングの一部として使用中。
リビング隣接の洋室は、子どもが成長したら個室にできるように計画。今は必要に応じてロールスクリーンでゆるく間仕切り。
シンク前に立つとLDが見渡せるキッチンは、「友人を招いて楽しく過ごせるようにしたい」という希望を実現。コンロまわりにはライトグレーのタイルを採用した。
キッチンの床はフロアタイル。家電やゴミ箱の定位置をつくり、すっきりと。
ななめに配した廊下の途中に設けた洗面台。奥の白い引き戸は個室の出入り口。採光と通風のため上部に室内窓を設けた。
洗面台を廊下に設けたため、収納スペースをたっぷり確保できた脱衣室。浴室は窓のある場所に新たに設置。光が脱衣室まで届く。
2つあったトイレは1つに集約。出入り口の位置を変えてアクセスしやすくし、内部に手洗いカウンターを造作した。
バルコニー側に個室が並ぶ既存の間取りを活かして子ども部屋と寝室を設け、子ども部屋をもう1部屋増やせる可変性のある住まいに。
玄関横に設けたウォークインクローゼットは、室内干しができるユーティリティを兼ねたスペース。洗濯機のある脱衣室に近くスムーズに作業できる。
土間を広げてシューズクローゼットを設け、2wayのつくりにした玄関。スポーツ用品なども置いておける。
MATERIAL
床：オーク無垢フローリング、コルクタイル
壁：珪藻土（一部）
INSTRUMENTS
キッチン、浴室、トイレ：TOTO
洗面台：造作
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